希蝶 のコメント

 少し話を脱線させます。
 先日、ある人と「経済問題」について話したのですが、その人曰く、「アメリカのドルよりも人民元の方が価値がある、サウジアラビアが原油でそういう取り引きをした」とのこと(多くの人に既知の話でしたら、すみません)。要は中国の経済進出を主張したいわけですが、私がそういうことに絡めて、アニメの海外発注の話をし、日本では以前からそういうことが行われているとか、デトロイトの黒人音楽のレコード会社、モータウンレコードの話などもしたりしたのですが、そういう話は初耳らしく、少しだけ驚いたようで、「デトロイトなんて今やゴーストタウンだよね」とか、「そういう話をどこから調べるの?」みたいに言われたわけです。そこで、自分は基本的に「歴史」からものを考えるのだ、日本史からはいると、確実に朝鮮半島史とか「中国史」に触れることになる、そこからほかの「世界」に触れたりする。たとえば、フランク王国があり、遺産相続の結果、ドイツ・フランス・イタリアの原型が生まれた、その結果、アルザス・ロレーヌやルール工業地帯の問題が生じているという話をしたり、ドイツ第三帝国、すなわちナチスの前にプロイセンという国があり、その国が分裂状態だったドイツを統一した、という話などをあげました。あと、ロックミュージックと黒人のソウルミュージックが互いに影響を与えあっている、ビートルズなどにも、ということも。

 すると、その人の反応ですが、「そういうのって、学校のお勉強でするの?」「そんな昔のことを覚えて何になるの?」という答えで、それに対し、私は」「自分で興味を持って勉強しました」「過去の出来事でもその時代にはそういう思考をしなければならなかった事態があったことを知るのは重要ではないのでしょうか」というようなことを答えました。
 しかし、その人の次の反応は…「そろそろ(君の)もより駅に着くよ」みたいな感じでした。

 ここで記したいことは、自分の「自慢話」ではありません。自分もそんなにできた人間ではないですし、まだまだ知らないこともあるし、感情面でもそんなに冷静な人間ではないと思っています。人間は「死の寸前まで」何かを学ばなければいけない、どんな事象からも、誰からも、とか思っています。
その人は経済や金融の話に造詣が深く、専門家なみなのに、ロシアがウクライナを攻める背景を「天然ガスの問題」と断じたりするのだけれども、そのフランク三分割の話やアルザス・ロレーヌの話などにはまるで無智で、そして、そのことを説明しようとしてもまるで興味を持たず、、むしろ「うるさい」という態度をとっているのです(ちなみに、「北方領土のことはどうなるの?」と話したら、「そのことは考えていなかった」。ロシアのレイプの話については、「アメリカも同じだろう」)。その人には、経済や金融の話は興味があるからそれで満足・充足し、それ以外のことはどうでもいいことなのでしょうか?「ルポルタージュ」には関心があり、「ネット情報」は判断して「取捨選択」するのだけれども、「歴史」はどうでもいいらしい。無論、「フィクション」など蚊帳の外。
 かくいう私も自分のことは棚にあげて、他者の缺陥のようなことを記しているわけだし、「どっちもどっち」と言えるわけですが、しかし…私はその人の話に耳を傾けました。だから、その人もこちらの言うことを聞いて、少しは考えてみる必要があるのではないか、というのは「意見のおしつけ」ととられるのでしょうか?私自身もきょうだいから「あんたの言ってることだけが正しいとは限らないわよ!」とか言われた方なので、そういうことを疑問に思ったりするのです。
 確かに人間の思考パターンは異なるのかも知れない。しかし…とか思ったりするわけです(それとも、その人のことはあまり相手にしない方がいいのかな?、冷たいようだけれども)

 それとも「戦前」とは、どちらの観点、つまり、その人の立場からも、きょうだいの立場からも生まれるものなのかな?どちらも「こちらの意見」を聞こうとはしていないから。自分の意見に間違いがあっても「どういう点でミスがあるのか」を指摘しないか、あるいは関心がないのか…。

 以上、つまらぬことを記しましたが、私も「思想すること」について、いろいろ考えてみたいと思いましたので、何となく記してみました。ライジングテーマ外なのかもしれませんが、ご容赦を。

 ということで、重ねて今年もよろしくお願い致します。

No.35 15ヶ月前

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