the_k のコメント

消費税の件については他の方が書いておられるように、欧州などは軽減税率を適用されておりますので、一概には言えません。
日本のなんちゃって軽減税率とは違う、生活必需品は1/3になったり無税になったりするレベルの軽減税率ですからね。

また、デフレかインフレか、好景気か不況かによって本来適正税率が異なります。
30年デフレが続いた、今もコストプッシュインフレは起こっているが需要不足はそのままの日本では、消費税は問題があります。
それに加えて、軽減税率は景気の自動調整機能があります。
不況になるほど贅沢品は需要のウエイトが下がりますので、軽減税率なら平均税率が下がるんですよね。

日本では消費税は「安定財源」と呼ばれています。この言葉、一見良いイメージの言葉に見えますが、これは景気の自動調整機能がない、という事です。
不況でも「安定して」税金をむしってしまいますから。社会のバランスを取るためには、安定しちゃいかんのです。「社会を安定させるために」税収自体は「常に変動していなければならない」のですよ。布団のスプリングが常に安定してたら、スプリングとしての役割を果たせないじゃないですか。

そして消費税を下げるだけで全て上手くいくのだろうか、コレは「イエスでありノーでもある」と言えます。
政策としては、消費税を下げるだけで充分です。かなりの効果が見込めるでしょう。
特に今のようなコストプッシュインフレとディマンドプルのデフレ(コレ、造語になっちゃいますね)が混在している状況では、両者の緩和が出来る政策なので劇的に効果があると思われます。

一方で、経済の主体はあくまで実体経済であり、日々仕事をしている我々一般人こそが主役です。もし我々が単なる怠け者で、仕事なんてダリー、やる気ねーよー、なんて言っていたら、いくら消費税を下げようと経済は回復しないでしょう。
ですが、しっかりと働いているのにお客さんのお金がないせいで物が売れない、売れないから給料も下がる、給料が下がるから物が買えない、というスパイラルの起こっている状況、すなわち仕事はしっかりしてるのに、その仕事が報われないような理不尽さは、消費税減税により劇的に改善されるでしょう。
減税だけで上手くいくわけではないです。
減税で、「働く事で上手くいく」ための前提を取り返すのです。

要はね、「政府よ!まずは消費税を下げてくれ!
後は我々パンピーが何とかする!」
って事なんです。
経済の本質はお金そのものではなく、そのお金でやり取りされる物やサービスであり、仕事であり、その仕事で得られるノウハウです。
しかしそれらはお金でやり取りされる以上、お金と言うインフラストラクチャが機能不全を起こせば正常にやり取りされなくなります。
その障害を取り除くのは政府しかできません。
そこさえ取り除いてくれれば、後は僕らの仕事、という事です。

No.92 28ヶ月前

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