gotorin(HaruP) のコメント

西部邁は、よしのり先生を価値相対主義と闘うことができる実力者として認めてきました。

「価値」とは何かというと、一言で表すのは困難ですが、「真善美」へと繋がっているものであると考えております。
その価値の序列こそが「お天道様」という究極の公の高みへと繋がり、価値を相対化してしまえば価値の序列がなくなることで、いわゆるサヨク的な人工的かつ平面的で、「命」だけある人間像の世界に繋がるものかなぁという認識です。

ただ丁寧に相対主義を批判しなければならないのが、民主主義においては多様な意見があることが健全であることから、絶対的な価値などはなく個々に正義があることが民主政治に理論づけられているところです。

多様な視点は確かに大切でもあり一見健全な良識を担保しているようですが、価値相対主義に陥れば、正当・理不尽、善・悪の区別などは尽く解体され、その行く末は虚無・ニヒリズムしか残りません。
その風潮に思想でもって闘ってきたのが西部邁なのですが、あろうことか、そのお弟子さんたちが集う保守界隈がロシアのウクライナ侵攻に対して価値相対主義に陥っている様は、まさに西部が批判してきた知識層の堕落そのものでもあると思われます。

思うに今の状況は西部邁の自殺において予見されていたことであるかもしれません。

自殺のあと、藤井聡氏は今まで西部が公言してきた保守思想に反すると批判しました。

それに対して、よしのり先生は、「西部邁氏は『死生論』の中ですでに自決の予告をしていた。わしが『あとがき』を書くと、随分喜んでくれた。予告通りに自分で自分の人生に決着をつけるとは立派だ」と評しました。

藤井氏は師匠から何を学んでこられたのでしょうか?
今の藤井氏の言論が師匠の思想を継いだことになるのでしょうか?

やはり、西部邁が託そうとした保守思想の神髄を体現した正統な後継者は、よしのり先生であると思わざる得ません。

No.14 28ヶ月前

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