五輪開催派にとっては喜ばしいことに、ここまで来た五輪を中止させることは現実的ではないかもしれません。
ですが、だからといって私は五輪がこのまま開催されることをよしとはしませんし、この点はどうしても小林氏と
意見が合いそうにありません。
確かに殊に現在の日本で、マスコミや空気に踊らされる大衆の空気に迎合することは愚か極まりないことは明らかです。
ですが、現在集まっている大量の中止署名や人々の間にある五輪開催への不安などを無視して行われる祭典に果たして何が
期待できるのでしょうか。
海外需要の需要の冷え込みが確定し、国内観客も過去に私が質問で冗談として提案した無観客が人々の総意として現実味すら帯び始めた現在、まさかオリンピックがカンフル剤になって人々の往来も経済も活気を取り戻すなんていう昭和時代の神話なんかを信じている人はいないでしょう。
オリンピックは天皇の新嘗祭のような国家を成り立たせ、欠かすことが出来ない国事行為とはわけが違います。
例え選手達にその意欲があっても、サポーターたる国民達がこうも冷えたズレがあっては
楽しめるのは選手のみになってむしろ貧窮にあえぎ、もしかしたらその時点で未だに緊急事態宣言下の国民には
むしろ不満が溜まります。
「命よりオリンピックが大切なのか。」「選手を危険にさらす。」「ウイルスを呼び込む。」という
論調にはうんざりしますが、少なくとも五輪の開催に憂鬱な気分を感じて憂える気分には同調してしまいます。