思えば日本人は「国のトップに近い人ほど無条件で悪である」と子供の頃から教えられているんですよね
漫画の世界ひとつ見てもこれってもう内容以前の基礎設定、語るまでもない一種の「常識的感覚」のようになっていて、親とか先生は無理解な社会の代表、会社や組織は上に行くほど事なかれ主義で現場の声を封殺する
主人公はその中にいる理解ある一部の大人の助けを借りて現状を打破するために巨悪の陰に潜む「国家」に挑む
少年向けから青年向けまで殆どの作品はこれの変形で、あまりに当然になりすぎてそれはもう認識さえできなくなってるレベルです

作品が体制に阿らない、反体制の批判精神を忘れていないという一面だけ見ればけして間違ったものではないのですが、あまりに無条件に受け入れ過ぎて「現実もきっとそうに違いない」「とにかくそういう物なんだ」という皮膚感覚と思考停止が出来上がってしまっている

官僚叩きもその延長ではないでしょうか。
「お上は裏で悪いことをやっている」「お上のやることは悪いことだ」「だから官僚のやったこともきっと悪いことなんだ」
報酬か名誉のどっちかだけでも無ければ人が寄り付くはずもないのに

ところで先日映画エヴァを見てきましたが映画館は1席づつ開けるというアレはもうやってないみたいです。マスク確認もいい加減になってきて、しなくても手に持って見せただけで通れました
ただ上映前の映像ではマスクずらす→食べる→マスクするのローテーションを紹介していて「バカだな、子供が真似したらどーすんだ」と思わさせられました

渋谷その他に人がごった返すのはいいことだと思いますが、その人たちはマスクを着けたままです
わかり易い何かが形だけこびりつくように残ったままでは本当の意味で元に戻ったことにはならないし、そういう形で残してしまうと却って本当が遠のいてしまう
マスクが民族衣装になった世界、マスクの脱ぐのが恋の始まりというディストピアを防ぐためにも雪だるまをそっち側に転がそう