まー のコメント

飲食店が悪の巣窟としてレッテルを貼られてはじめて、責められる側、弱者、少数派の気持ちが分かりました。
遅ればせながら、恥ずかしながら、です。
よしりん先生がおっしゃっていたように、弱者は少数なのです。

飲食店の雇われ店長をやっていた頃、私は新卒の子を辞めさせてしまったことがあります。
うつ病になっていたという話も後で聞きました。
当時の私はイケイケのキレキレで、要領が悪く人当たりも良くない新卒くんを一生懸命指導しました。
新卒くんの考えは聞かず、とにかく俺サマの言う通りやれ、と毎日叱責していました。
叱責している私にとっては、「新卒くんのためを思って」「会社のためを思って」やっているわけです。
しかし今思うと、「店舗の良い成績を維持したい」思いや、精神論・べき論を披露する気持ちよさがあったと思います。
また新卒くんには、叱責される苦しさとともに周囲の冷たい目もつらかっただろうと推察します。
彼は反論のできない(機会のない、大義のない)弱者だったのです。

『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹著)を読むまで自分の過ちに気づけませんでした。
著者は刑務所の更生プログラムに携わっている臨床教育学博士です。
内容を簡単に記しますと、
・更生させる側は反省したというポーズを求めて叱責したり謝罪文の提出をせまる
・謝罪文や懺悔のポーズでは更生につながる本当の反省はできず再犯を繰り返す
というものです。
非常に心に刺さりましたし、正義を握られて反論のできない弱者が自己保存に走るのは当然のことかもしれません。

また、自分が「叱責」側にいなくても、観衆として日和見側にいる時も気をつけなければならないと感じました。
弱者は誰なのか?
真実は何なのか?
叱責の結果は目的にかなっているか?

闘いながらもふと立ち止まって反省する日々です。

No.82 45ヶ月前

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