>>56 さっちんadさま こんにちは、ウサギと申します。おたずねの件について。 2020年の1~7月に「コロナ死」として一般に(「東洋経済」などで)報告されていた数字は1010人でしたが、厚生労働省の「人口動態統計月報」で報告された数字は957人でした。その差の53人について、これは厚労省が「コロナ死」を精査した結果、コロナ以外の理由で亡くなった人(コロナの症状はなくて、ガンとか心臓疾患とか交通事故とかで死んだのだけれど、死亡時に45サイクルのPCR検査で陽性反応が出てしまった人)の数が53人であると確認された、ということのようです。 このことをもって、一部の方々は、ゴー宣の多くの読者は「『コロナ死』には実際にはコロナ以外で死んだ人がたくさん混ざっている」と言っているがそれは間違いだ、そんなものせいぜい5%(53/1010)くらいに過ぎないではないか、とおっしゃっているわけです。 先に、わたくしウサギは、埼玉県の報告例から、一般に報告されているコロナの死者数のうちの2~3割くらいは、コロナとは関係のない死者のようだから、そこから推測するに、2020年のコロナ死者(5000人弱)も、2~3割くらいは差し引いて考えた方がいいのではないか、という書き込みをしました。一部の方々は、こうした考えが、どうにも承服できないようです。 さて、こうした御指摘については、以下の2点において、疑問があります。 まず第1点目。確かに「人口動態統計」は厚労省の人たちが《コロナ死》と《コロナ死とはとうてい言えない死》を精査したものなのかもしれません。しかし、そうした精査をする際に、果たして彼らは、どれだけ十分なデータに基づいてそのような精査を実施できたのでしょうか。 ご存じの通り、各県の報告において本当に《コロナ死》と《コロナ死とは言えない死》を明確に区別して報告を出しているのは、埼玉県くらいのものです。他の県によるHPでの報告は、ただ《新型コロナ関連死》として、こまかい区別もなく死者数が挙げられているものばかりです。 そうであるとすれば、1~7月の死者について厚労省の人たちが精査したと言っても、そもそも、そのような精査をするための十分なデータを彼らが持っていたかどうかは、きわめて疑わしいと言わざるをえません(そんなデータが存在するなら、各県は埼玉県に倣ってとっくの昔にHPで公表しているのでは?)。 推測するに、厚労省の担当者たちは、7月が過ぎた時点で、各県から上がってきたデータのうちで、埼玉県の報告のような《コロナ死》と《コロナ死とは言えない死》をはっきりと区別しているものだけ見てみたら、少なくとも53人は「コロナ死とはとうてい言えない死》であると確認できた、ということではないでしょうか。そして他の県のデータについては、そもそもそのような判断ができなかった。たとえば、X県の報告では1~7月に100人のコロナ死があったとされるが、その内訳が何も記されていなかったため、厚労省としては、100人そのまま全部を「コロナ死」とカウントしておくしか方法がなかった、ということではないでしょうか。 以上のようであるとすれば、厚労省が「月報」で報告した957人の《コロナ死》の中には、実際には、数多くの《コロナ死とはとうてい言えないような死》が含まれていることになります。もし、これを目にした厚労省関係の方で、事情を知っている方がいらしたら、教えてください。 第2の疑問点は、上のデータは1~7月の死者についての話ですが、それ以降の4000名弱の死者については、まだ報告がなされていません。ですから、それを待たずして「5%程度に過ぎない」と断定するのは、拙速に過ぎるように思われます。 以上、ウサギでした。
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>>56
さっちんadさま
こんにちは、ウサギと申します。おたずねの件について。
2020年の1~7月に「コロナ死」として一般に(「東洋経済」などで)報告されていた数字は1010人でしたが、厚生労働省の「人口動態統計月報」で報告された数字は957人でした。その差の53人について、これは厚労省が「コロナ死」を精査した結果、コロナ以外の理由で亡くなった人(コロナの症状はなくて、ガンとか心臓疾患とか交通事故とかで死んだのだけれど、死亡時に45サイクルのPCR検査で陽性反応が出てしまった人)の数が53人であると確認された、ということのようです。
このことをもって、一部の方々は、ゴー宣の多くの読者は「『コロナ死』には実際にはコロナ以外で死んだ人がたくさん混ざっている」と言っているがそれは間違いだ、そんなものせいぜい5%(53/1010)くらいに過ぎないではないか、とおっしゃっているわけです。
先に、わたくしウサギは、埼玉県の報告例から、一般に報告されているコロナの死者数のうちの2~3割くらいは、コロナとは関係のない死者のようだから、そこから推測するに、2020年のコロナ死者(5000人弱)も、2~3割くらいは差し引いて考えた方がいいのではないか、という書き込みをしました。一部の方々は、こうした考えが、どうにも承服できないようです。
さて、こうした御指摘については、以下の2点において、疑問があります。
まず第1点目。確かに「人口動態統計」は厚労省の人たちが《コロナ死》と《コロナ死とはとうてい言えない死》を精査したものなのかもしれません。しかし、そうした精査をする際に、果たして彼らは、どれだけ十分なデータに基づいてそのような精査を実施できたのでしょうか。
ご存じの通り、各県の報告において本当に《コロナ死》と《コロナ死とは言えない死》を明確に区別して報告を出しているのは、埼玉県くらいのものです。他の県によるHPでの報告は、ただ《新型コロナ関連死》として、こまかい区別もなく死者数が挙げられているものばかりです。
そうであるとすれば、1~7月の死者について厚労省の人たちが精査したと言っても、そもそも、そのような精査をするための十分なデータを彼らが持っていたかどうかは、きわめて疑わしいと言わざるをえません(そんなデータが存在するなら、各県は埼玉県に倣ってとっくの昔にHPで公表しているのでは?)。
推測するに、厚労省の担当者たちは、7月が過ぎた時点で、各県から上がってきたデータのうちで、埼玉県の報告のような《コロナ死》と《コロナ死とは言えない死》をはっきりと区別しているものだけ見てみたら、少なくとも53人は「コロナ死とはとうてい言えない死》であると確認できた、ということではないでしょうか。そして他の県のデータについては、そもそもそのような判断ができなかった。たとえば、X県の報告では1~7月に100人のコロナ死があったとされるが、その内訳が何も記されていなかったため、厚労省としては、100人そのまま全部を「コロナ死」とカウントしておくしか方法がなかった、ということではないでしょうか。
以上のようであるとすれば、厚労省が「月報」で報告した957人の《コロナ死》の中には、実際には、数多くの《コロナ死とはとうてい言えないような死》が含まれていることになります。もし、これを目にした厚労省関係の方で、事情を知っている方がいらしたら、教えてください。
第2の疑問点は、上のデータは1~7月の死者についての話ですが、それ以降の4000名弱の死者については、まだ報告がなされていません。ですから、それを待たずして「5%程度に過ぎない」と断定するのは、拙速に過ぎるように思われます。
以上、ウサギでした。