>>497 Dr. Uさん
>>499 M.Oさん
ご意見誠にありがとうございます．たいへん勉強になりました．今の日本の，いや自分の働く職場の病態改善のためどんな手段が有効なのか？，多方面からの戦術を組み合わせる必要のある問題でしょうが，なかなか答えが見つかりません．

藤井先生も宮坂先生も，思っていても「医者たちは馬鹿だ」，「数が少ないんだからコロナ死をそこまで気にするべきではない」と表立って言いにくい事情があるのではないか？それが私が昨年からお三方をフォローして思っていたことです．それはおおっぴらに軍隊を批判できない戦時中の空気と同じとするのは言い過ぎでしょうか．

何度かライジングでもコメントしたかもしれませんが，今回の日本の問題は，医療関係者の「自分たちの仕事は感謝されて当たり前，意見は通って当たり前」という無自覚な権威主義，驕り，甘え，それを生み出してしまうシステムが問題の一つだと思っています．なので，私はコロナ最前線にはいない医療関係者であるものの（もちろん診療上のあおりはかなり受けています），「感謝はいらない，もっと叱って，正しく我々を縛ってほしい」です（M的な言い方で恐縮です）．戦時中の軍隊と今の医療関係者の関係をアナロジーとして使えるそうなら（ここは笹先生にじっくり伺いたいところですが），日本では今回明らかになったように暴走しがちな医療のシビリアンコントロールをなんとかできないでしょうか．あるいはそのアナロジーから解決策が見いだせないか？たとえ日本全体の空気を変えるのは時間がかかるとしても．ただ，M.O．さんが仰る「思考停止」や「胆力・勇気の欠如」はなまじっか権威とされるものが存在することの産物だとすれば，権威を相対化し，「やっぱり自ら考えて生きねばならぬ」ことを自覚することは，コロナ論シリーズの普及でできそうな気がします．

まとまりのない文章ですいません．でもおかげさまで，ちょっと自分の中でも問題点の一つがクリアになってきた気がします．重ね重ねありがとうございました．