希蝶 のコメント

 今号もお忙しい中、配信を有難うございます。公開生放送の応募は残念な結果になりましたが、私事もあり、これで良かったと思っています。その分、パソコンで実況を楽しみます。

 ところで、今号の感想を記す前に、少し気になったQ&Aがあったので、それについて記します。『天気の子』のことに触れていた方がいらっしゃいましたが、私はその感想は逆だと思います。
 あの話では、まわりの大多数の方が「エゴ」なのです。「人身御供」を認める大多数こそが「自己主義」で、人間はただ生きていればいいという生命哲学を持たぬやからであり、天皇陛下をただ生きていればいいと、その退位の意思さえも認めようとしなかった男系派の姿とも重なっており、今のコロナ禍で「生命至上主義」で必要以上に怯えているコロナ脳の姿なのではありますまいか。
 主人公の少年こそ、まさに勇者であり、世間の風潮に抵抗し、情況を正しく知った上で、命がけでこの世で一番大事なものを守ろうとした、ごく当たり前なことをしたわけで、そのことを批判することは誰にもできないと思います。それに、東京が水没して、何かが変わり、誰かが困ったのでしょうか。その世界に順応し、新たな経済活動が生まれただけで、日常そのものは一切変わっていないです。元々、江戸は「入江の戸」であり、東京は原初の姿にもどっただけではないか、と思います(ヴェネツィアのような感じになった、と私は見ました)。緊急事態宣言で自粛して、人の動きや交流がなくなり、人間が原始時代や戦国時代や、「万人の万人に対する闘争状態」に逆行したというのとも次元が異なっているのではないのでしょうか。
 もっとも、よしりん先生のおっしゃられているように、人の意見はさまざまであり、時と場合によって変わるとも思うので、自分の意見の押しつけはいたしません。ただ、自分は時勢に比して、「天気の子」は因習に挑戦しようとした作であり、何がこの世で大切で、人間を本当に生かすのかを描こうとした作品だ、というふうに見ました。そのことをつけ加えておきます。(入力ミスがあったので、再投稿し直します)

No.14 52ヶ月前

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