よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、今週も配信ありがとうございます（といっても次の配信が迫っていますが）。つらい現実を生き抜く力をライジングはいつも与えてくれます。
　TPPでは規制緩和と規制強化の匙加減が全て米国の都合に合わせられています。知的財産分野で日本のパロディ文化を規制するのは、師範の仰る通り米国エンタメ業界（ハリウッドとディズニー）の権益を守るためだと思います。市場で大きなカネが動いていたら全部吸収しないと気が済まないのが米国企業群です。コミックマーケット（二次創作・パロディの同人誌、関連商品、コスプレ、これらを目的に多くの人が集まれば当然多くのカネが落ちる）で数十億円ものカネが動いていたら、米エンタメ業界とすれば「これを規制すればハリウッドとディズニーがもっと儲かるぜ～」とワイルドに考えるでしょう。つまり秋葉原やベイエリアのコミケ会場などに足を運んでいた人が皆ディズニーリゾートに、大阪日本橋に行っていた人も皆USJに来るようになり、それに伴って米国エンタメ商品の売り上げも伸びると、志向や行動様式の違いを考慮せず単純に考えるわけです。パロディが非親告罪化されれば紅衛兵的な不満分子がグレーゾーンのパロディ作品を摘発し、アニオタから転向したネトウヨが自分達の母体を摘発するという惨状も現出すると思います。
　日本経済の失われた30年とともに沈滞し続けてきた日本の芸能界において現在唯一活況を呈しているのがAKB48グループですが、AKBに関連する大きなカネの動きを米国エンタメ業界が放置するとは思えません。TPP電気通信分野で外資のテレビ局ができれば当然AKBを不遇な扱いにするでしょうし、劇場公演などにもTPPの何らかの規制条項を当てはめてくるかでしょう。紅衛兵な不満分子の心象は「自分達の身分はアメリカ様より低いが日本国内の特権階級や既得権者は許さない」であり、キラキラした夢を持って日々自己研鑽するAKB48も特権階級と映るため、米国企業の走狗と化して摘発対象にするかもしれません。支配者は被支配者を階級闘争させて分断統治します。
　現在一応富裕層にいる人々は安倍バブルに沸いていますが、これはアベノミクスの円安誘導を受けてNYのファンドや投資家が底値で大量に買ったことで日本株が上がり始め、これに日本の投資家も群がりはじめただけのまさにバブルです。米国としては日本のTPP参加以降は支える意味がないため早晩売り抜けて破裂させるでしょう。これで日本人は資産を大いに目減りさせ、下層への転落も増えると思われます。現状の半島危機は日本のTPP参加促進と韓国のFTAへの不満抑制のために中朝と示し合せているとしか思えません。
　米国はTPP21分野の規制緩和と規制強化を都合よく使い分けて米国企業群の利益最大化を図り、日本国民の1400兆円の貯蓄を奪うという目的を顕在化させています。交渉参加のための米国議会承認をカードにして、市場アクセス分野では自動車の関税は日本車×米国市場→規制延長、アメ車×日本市場→規制緩和を早々に決めてしまいました。この分では農産物もほぼ全面譲歩となり、おそらく環境分野で日本の漁業を規制しながら、SPS分野で遺伝子組み換えや残留農薬・添加物・病気などの規制を緩和させて農畜産物のさらなる輸出拡大を図るでしょう。金融分野ではかんぽ生命の新しい金融商品に待ったをかけました。この分では越境サービス分野（医療）の混合診療・保険外診療拡大による国民健康保険の形骸化との合わせ技で米国保険業界が日本人の資産の多くを吸収するでしょう。外資民間保険に入れない貧者は病気になれば死を待つことになります。そして、このままでは食料・その他の必需品といったモノの供給も、金融・医療・建設・教育・メディア・エンタメといったサービスの供給もその主体の多くは米国企業に入れ替わり、企業は新たに流入した外国人を雇用するため日本国民の所得と資産は激減するでしょう。大東亜経済戦争は敗戦必至であり、最早サバイバルも難しいかもしれません。

　後世の歴史家は安倍にどういう評価を下すでしょうか　na85