希蝶 のコメント

 感想のつづきです。

 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第160回「イタリアのコロナ蔓延に学ぶ」
 ありふれた感想になりますが、改めて日本とイタリアやルーマニアなどのヨーロッパの、互いのお国柄や環境の違いを理解しました。日本の医療が如何に恵まれているか、日本の医師が勤勉で真面目であり、慎重で用心深いかということも感じ取りました。ローマ人も奴隷に依存した生活をし、パンとサーカスの享楽に溺れていましたが、その体質は何ら現代のイタリア人になっても変わってはいないわけですね。
 病原体は、接触した人から感染するのはコロナウィルスでなくとも常識であり、診察する医師こそが用心しないといけないものなのに、イタリアの医療現場は何と杜撰でルーズなのか、とも思いました。とはいえ、他山の石とするのは問題ではなく、過剰な風評や反応を警戒しつつ、同時に相違点と共通性の区別をつけなければいけないのだな、とも。何でもかんでも欧米の真似をすればよいものではなく、その長所、短所を理解した上で、換骨奪胎ではなく、再構築のような摂取をしないといけないのでしょう。
 コメディアンの志村けんさんがなくなりましたが、自分と志村さんとの間にどの点で類似点があるのか、そこまで見てゆかないと、人は本能の怪物になり、理性を失ってただ狼狽するだけなのだろうと思いました。あまり引き合いに出してはいけない例なのだけれども、よしりん先生のおっしゃる通りにこれで自主規制が加速し、経済や生活を犠牲にしても、まずは生き延びることだ、みたいに感じる人が多出するのではありますまいか。

 とりあえずは、志村けんさんのご冥福をお祈りいたします。感想から外れてしまいましたが、やはり一世を風靡した人がいなくなったのは悲しいです。

 Q&Aについて、もう少しつけたしますが、自分も読んだ本の内容を忘れていることが多く、改めて読み返すと違う心境になることもあります。「若きウェルテルの悩み」や「嵐が丘」など、読んだ当座は何とつまらない、女々しい話だ、と思ったものですが、今読み直せば感想が変わるのでしょうか。やはり人生は短いな、と思います。
 叢叡世さんのおっしゃるように、ヨーロッパとは実は統一していない中国(支那)であって、だからこそ個人主義が発展したのではないか、と理解しました。公心があるなしの功罪についても考えさせられました。
 「100ワニ」というのは初めて知りましたが、変な漫画が存在するのですね。スカーレットの武志君は結局助からなかったけれども、その生き方の方にこそ感動を覚えます。

 何だか少し疲れました。本当に落ち着いた、穏やかな世界はいつになったら到来するのでしょうか。勿論。それは思索することを停止する世界ではないはずです。
 それでは、また次号も期待します。

No.117 49ヶ月前

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