希蝶 のコメント

 ゴーマニズム宣言・第363回「コロナ・政権とマスコミの共犯」

 実は、「ユダヤ陰謀説」を唱え、「ロスチャイルド家が世界の金融を牛耳っているから、日本が公共事業のために出資しても庶民の側にトリクルダウンすることはない」、という意見をどこかからで聞いたことがあります。恐らく、その意見を唱える論者は、日本がコロナウィルス対策のために予算を充てなかったのも、同じ論理で考えているのではないか、と想像します。自分も言い返してはいるのですが、その論者は経験に基づく自分の判断を信頼しており、この前の北海道の先生の動画の話をしても、一顧だにしないような有様です。価値に優劣があるにしても、新聞がアメリカの影響力に左右されているのは事実でしょうが、こういう反応は、一歩間違えば危険だ、という認識はないのでしょうか。その他の判断では、とても信頼のおけるかたなのですが。

 しかし、仮にユダヤ陰謀説が正しいとしても、日本政府がその情況に無為無策で過ごしてきた現状は明らかに無責任で、政府としての体をなしていない、と言えると思います。頭の良い政治家なら、かりにロスチャイルド家問題云々が真実だったとしても、それを何とかロスチャイルド側に言いくるめる手法を工夫する、日本や中国の危機ではなく、世界全体の問題なんだ、位に言えなかかったのか、と言いたくなります。そういう陰謀論を唱えるかたに限って、今回の休校措置は正しかったとか、日本政府には誤謬や錯誤があっても、その臨時の政策自体は妥当なものだった、という評価になりがちです。本当に、どうしてこうも多数が唱えると「正義」になってしまうのか。だから、「正義」という語は危険だと感じます。これだって、「幼い正義感」のみならず「単純な正義感」なんではないか、と。
 こうなったら、先の意見の繰り返しですが、コロナウィルスのある日常を生きてゆくしかないのではないか。癩病や天然痘や結核が死の病だった時代には、人々はそうして生きてきたのではないか、癌だって。そんなことを考えました。

 ロスチャイルド問題が真実で、タブーなのが真実だとしても、それはグローバル化が生み出した負の側面であり、鎖国をしろとまで言わないにしても、「郷に入っては郷に従え」であり、日本独自の慣習を、時代に合わせて保持あるいは進化させてゆくのが歴史に照らし合わせて「妥当」で、「正統」なのではないか、というのが私の意見です。
 この問題、ご存じのかたがいたら、教えていただけたら有難いな、と思います。こんな感じでよろしいでしょうか?

 それでは明日の岡山の道場を期待します。吉備の地は、日本でベストテンにはいる古墳が2基もある、日本有数の先進文化の地域です。

No.82 50ヶ月前

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