今号も配信、有難うございます。

ゴーマニズム宣言・第334回「対韓輸出管理の反応に見るリベラルと保守の違い」

「人類皆兄弟」というと、日本船舶進行協会の「戸締まり用心火の用心」のCMを思い出してしまいます（知ってる人、もう少ないと思うけれども）。確かスポンサーをしていたアニメ、「一休さん」の中でも、人類は兄弟というスローガンの話があったように覚えています。私自身、そのCMに影響されてしまった部分も多く、カツオ君のようにならねば、と思うのと同時に、人と人は同じ存在であり、必ずわかり合える、みたいな、一見矛盾していますが、本人にとっては整合性がとれていると思い込んでいた幻覚を抱いていた部分があった、と自分を振り返っています。

実際は、人は各自相違するものなのだ、が真理だったのではないか、家族や親類、知り合いでさえ理解し合えないところがあるのに、どうして人類全体が兄弟やファミリーなのだろうか、という感じが今はしています。身の回りですら、偏見を持たれたり、一方的な感情をぶつけられたりするものなのに、どうして他国間で同じ価値観を持てるなどと思い込んでいたのでしょうか。確かに相手と対話をする努力はかかしてはいけないと思いますが、それ以上に、相手と自分は違うのだ、という認識から始めないといけないのだろうと思っています。今までの自分の体験ですら、人間性のすべて、というわけではなしに、限られた経験でしかないのだから、思想や環境や人生の異なってきている他者と心から理解し合う、なんてことは至難のわざなのだろうから。

と申しましたが、京アニの件でQ&Aに投稿して下さったかたがたへ。有難うございます。「ゴー宣道場」の治安も、あのようなテロに屈することなく守護され、つつがなく議論が発展していって欲しいです。

木蘭さんについては、また改めて書きます。もう少し、心の整理をしたいので。