anamochi のコメント

らっこフェスティバルさんのしゃべくりネタとそれに対する茶魔ちゃまのコメントにはハッキリと「その認識は間違ってるよ」と言わせてもらいます

現在のシリーズ最新作であるシン・ゴジラがあのような作風になったのは、怪獣特撮冬の時代と言われた12年間を経た上での復活であり、いわゆる「正攻法」を受け止められる観客が極端に減少していたからです
04年までのシリーズの段階で怪獣映画は当時の(ある意味今も)日本人にとってあまりに「強くて重い」存在になっていて、動員数や収入的にもさらに前のシリーズと比べて伸び切らないものになっていたのです
前の前のシリーズの頃に「普通の街の地べたから電信柱の向こうに怪獣を見上げる」作品が一部の漫画家やアニメ作家などの発言力のある人を巻き込んでオタク受けして「これに倣わずは怪獣映画に非ず」という「(声の大きな一部の人らの)熱い思い」の下に客層や社風に合わない作品を送り出したり「前にヒットしてたから」と明らかに宣伝に手を抜いたという原因はあったにせよ、
結果として次に作るなら時代(震災以後)に合わせた新しいもの、肝心要の日本人を引き付ける作品をまず最初に作らなければならなかったという理に適った事情があったのです
その為にはご存知の通りの「徹底的に日本人に向けた研ぎ澄ませた刃のような作品」を作っておく必要があった
「現状、人類が作り得る最高の怪獣映画」は昭和以降のシリーズでは稀に見る大ヒットを記録し、現在でも根強いファンを多く持つに至っており(独自見解ですが同年の「君の名は」の更なる大ヒットにもこの作品が貢献してる)、そして何より重要な「ゴジラ映画、怪獣特撮映画が元々持っていた可能性のふくよかさ」が正しく証明されたという一番の収穫があった
ゴジラだけでもシリーズを一覧してわかるようにその可能性と作風は雄大で幅広い。シン・ゴジラはその幅をさらに広げたと同時に29分の1の可能性に過ぎない
定義不明の「正攻法」なるものを根拠にたまたまそれが趣向に合わなかった作品を勝手に海外番外編の下に置くような真似は止めていただきたい
こればかりは責められることではないが「勉強目的でシリーズを頭から順番に見てしまったことで無意識のうちに感性や視点を古参の怪獣オタクと同列に堕としてしまった」という人もいるのではないでしょうか?もう一度自己を振り返っていただきたいです

場に合わない耳に痛い言葉を長々並べましたが、今回のような誤解を抱えた人たちが正しい側へ少しでも寄って下されば幸いです
ちなみに自分は怪獣特撮ファンではあってもオタクではありません。シン・ゴジラは好きな種類ではなく、今回のKOMもまだ鑑賞前であると記しておきます
「どんなに凄くても、結局は他人が作った番外編なんだよなあ…」とふっと白ける感覚を「うん、こういうのもありだよね!」に変えるには、本家本元あってこそですものね

No.19 65ヶ月前

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