「激論!クロスファイア」を観ました。 私は、前回の議論の際に、女性天皇、女系天皇を認めてはいけない理由についての八木さんの説明がカルトがかってきたところで終わっていたので、今回の議論を楽しみにしていました。 今回は、途中まで、八木さんは非常に論理的に話をしていたと思います。 知識はもってらっしゃるんだなという印象でした。 生前退位について、一部の保守派が認めたくなかった、という話題のときに、 八木さんが自分が認めたくなかった理由を説明して、よしりん先生がそれを論破していましたが、そのやりとりも非常にすっきりしていてわかりやすかったと思います。 ところが、本題の女性天皇、女系天皇の話になった途端に、八木さんの中でスイッチが入るのを感じました。 八木さんの話が、一気に論理的でなくなったと思います。 前回は、男子が生まれる保証はあるのか、という問いに対して、「医療技術」という単語が飛び出し、はらはらしました。 今回は、悠仁さまがお生まれになったことに関して、「これも皇室のご意思」と発言をしました。 この発言は、つっこみどころがあって、 八木さんは、今回の議論の中で、自分が生前退位を認めたくないのは、政治利用になるリスクがあるからだ、と述べていましたが、勝手に「皇室のご意思」と言うところが、これこそ政治利用やないか!と思います。 この調子では、守りたいものは皇室ではなく、自分の考えだということが透けて見えます。 卑弥呼の話が出てきたときに、八木さんは、女性である卑弥呼を話から遠ざけようと必死でしたが、邪馬台国の所在地が明らかでないように、神武天皇からずっと男系で続いてきたことも確かではありません。 今回は途中で割愛されましたが、神話から続いた伝承である神武天皇を根拠に語るのならば、天照大神からはじめてよいのではないかとも思います。 八木さんは、これらの議論に対して、とってつけたかのように、実在がはっきりしている天皇を見ても男系だ、と発言をしましたが、これでは、天皇の神話性がこわれてしまいます。神話だけが天皇の歴史ではありませんが、八木さんは、伝統だから、というのが本心ではなく、自分の考えを主張したいということがわかりました。 安倍総理は、こんな八木さんのことをどう思っているのでしょうか。 八木さんと同じかもしれないし、支持基盤がそっち、というだけかもしれません。 どちらにせよ、危険な状態だと思います。 今から改心したほうが、日本の未来だけでなく、自分の政治家生命にとっても 得なのではないでしょうか。 それにしても、男系男子固執派、というのは、自分の考えを主張したいだけだな、と思います。中には、やめたいけど、引っ込みがつかなくなっている人がいるかもしれません。変なプライドはあるのに、深層心理では、自分に自信がもてていない人が大半ではないかな。 天皇陛下を、やっていただいている、という感覚であれば、男子固執派が言っていることも、不思議に感じると思います。 バランス感覚としても、ちょうどよいのではないかと思いました。
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小林よしのりチャンネル
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「激論!クロスファイア」を観ました。
私は、前回の議論の際に、女性天皇、女系天皇を認めてはいけない理由についての八木さんの説明がカルトがかってきたところで終わっていたので、今回の議論を楽しみにしていました。
今回は、途中まで、八木さんは非常に論理的に話をしていたと思います。
知識はもってらっしゃるんだなという印象でした。
生前退位について、一部の保守派が認めたくなかった、という話題のときに、
八木さんが自分が認めたくなかった理由を説明して、よしりん先生がそれを論破していましたが、そのやりとりも非常にすっきりしていてわかりやすかったと思います。
ところが、本題の女性天皇、女系天皇の話になった途端に、八木さんの中でスイッチが入るのを感じました。
八木さんの話が、一気に論理的でなくなったと思います。
前回は、男子が生まれる保証はあるのか、という問いに対して、「医療技術」という単語が飛び出し、はらはらしました。
今回は、悠仁さまがお生まれになったことに関して、「これも皇室のご意思」と発言をしました。
この発言は、つっこみどころがあって、
八木さんは、今回の議論の中で、自分が生前退位を認めたくないのは、政治利用になるリスクがあるからだ、と述べていましたが、勝手に「皇室のご意思」と言うところが、これこそ政治利用やないか!と思います。
この調子では、守りたいものは皇室ではなく、自分の考えだということが透けて見えます。
卑弥呼の話が出てきたときに、八木さんは、女性である卑弥呼を話から遠ざけようと必死でしたが、邪馬台国の所在地が明らかでないように、神武天皇からずっと男系で続いてきたことも確かではありません。
今回は途中で割愛されましたが、神話から続いた伝承である神武天皇を根拠に語るのならば、天照大神からはじめてよいのではないかとも思います。
八木さんは、これらの議論に対して、とってつけたかのように、実在がはっきりしている天皇を見ても男系だ、と発言をしましたが、これでは、天皇の神話性がこわれてしまいます。神話だけが天皇の歴史ではありませんが、八木さんは、伝統だから、というのが本心ではなく、自分の考えを主張したいということがわかりました。
安倍総理は、こんな八木さんのことをどう思っているのでしょうか。
八木さんと同じかもしれないし、支持基盤がそっち、というだけかもしれません。
どちらにせよ、危険な状態だと思います。
今から改心したほうが、日本の未来だけでなく、自分の政治家生命にとっても
得なのではないでしょうか。
それにしても、男系男子固執派、というのは、自分の考えを主張したいだけだな、と思います。中には、やめたいけど、引っ込みがつかなくなっている人がいるかもしれません。変なプライドはあるのに、深層心理では、自分に自信がもてていない人が大半ではないかな。
天皇陛下を、やっていただいている、という感覚であれば、男子固執派が言っていることも、不思議に感じると思います。
バランス感覚としても、ちょうどよいのではないかと思いました。