希蝶 のコメント

今号の感想です。あまり時間も取れないので、簡単に。

ゴーマニズム宣言・第315回「権威主義批判を批判する権威主義者」
前回も述べましたが、「出典」とか「参考文献」と聞くと拒否反応を起こす自分ですが、肝腎なのはその書が真に自分の思考形成に役立ったかであって(あるいは楽しめたかであって)、「出藍の誉れ」になっていなければ無価値だろうと言えるでしょう。先生の言ったことがどうのこうのということについては、「坊ちゃん」の「先生だって知らないことはあるんだ」というセリフが思い起こされます。赴任先の生徒が、坊ちゃんを試そうとして、わざと高等数学のような質問をしたという下りだと覚えていますが、よんだ当時は新鮮に感じました。先生も人間なので、間違えるのであり、金科玉条のように一言一句を丸暗記するのではなく、自分の頭の中で再構成し、さらにそれが客観的に見てひとりよがりではないか、というようなプロセスが要るのであって、これは読書の場合も同じだろうと思うのです。

No.69 69ヶ月前

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