M.O のコメント

「Q&A」で「女性ドライバーは運転が苦手」という社会通念に関する質問がありましたが、警備員として勤務していた時に道行く多くのドライバーを見てきた経験から申しますと、女性ドライバーは確実に増えています。
外回り用の営業車、軽トラのみならず、10トントラックのような大型車両を乗りこなす女性も何度か見かけました。
女性のタクシードライバーも増えていますよね。
昔から「女性は車の流れを無視した運転をする」「女性は空間認識能力が劣る」などと言われてきましたが、その見解はどこまで妥当なのか、いささか疑問です。
仮に男女の脳の違いから、運転の仕方や技術に差が生じるのだとしたら、「流れを無視する」というのは「男性型の運転」とズレている、というだけのことではないでしょうか。
何故なら、一昔前までは、車を運転するのは圧倒的に男性の方が多く、よって「男性型の運転」でまとまってひとつの秩序が形成されていた、と考えられるからです。
そこに、たまにプライベートの外出ぐらいでしか運転しない女性が、ポツンと入り込んで来るのですから、確かに流れに逆らってしまうことは多々あったのだろうと思います。
でも、仕事でしょっちゅう運転するようになった女性は、従来の秩序を身体で覚えることができているので、問題を生じさせることは極めて少ないでしょう。
空間認識能力に到っては、大型車両を操る女性を見てそんなことが言えるのか、と思いますし、仮に差があったとしても車庫入れや縦列駐車が得意か否か、という程度のもの。
何しろ、私は男性ですが、運転はすさまじく下手です。
車庫入れや縦列駐車だけでなく、細い道でのすれ違いでも、何度冷や汗をかいたことか。
社用車を車庫入れする際に、後ろの窓ガラスを換気ダクトにぶつけて割ってしまったこともありました。
もう20年近く、車は運転していません。
ただし、どうしても仕事などで運転する必要性が出てきて、再び教習所で練習し、運転が日常化すればある程度は上達するのかもしれません。
ともあれ、こうした個人的な経験から考えた場合、男女の差は存在するだろうけれども、得意・不得意を決定づけるほどのものではないのではないか? 少なくとも結論づけられるデータが不足しているのではないか? と感じます。
そういう意味では、女性ドライバーの動向を把握していてもおかしくないトヨタが、あのようなツイートを発信したのは不用意だったと思います。

No.31 69ヶ月前

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