Niels@CPH のコメント

近代主義というものは、合理主義としつこく結びついているようですね。人の世を、なにがしかの論理で、理解し得ると思っている・・・。
だから、論理では叙述不能な仇討ちなどは、近代主義の立場からは、近代的ではないとみなされるのでしょう。

ところが、現実に、人の世が論理で理解し得るかといえば、それこそ近代主義の「人権」だって、天賦の権利のその「天」は、論理の外にしかあり得ないのに・・・。論理で理解可能な天なぞは、ちっとも天ではないのに・・・。

合理主義が、ちっとも合理的でないことは明らかですよね。合理的なことしか現実でないなら、宇宙の誕生を理屈で解明するまでは、人類は誰一人、現実に生きていないことになってしまいます。

合理主義なる非合理な主義に陥らずに、近代的な国家の姿を描くというのは、やはり大変な作業なのでしょうか。

僕としては、「人の世は論理で割り切れる」「天さえも論理だ」などという根拠のない自負の方が、古代人の言う「無知の知」や「迦微」よりも、よほど野蛮に思えるのですが・・・。

そんなこんなで今、岡本太郎の「人類は進歩なんぞしていない」という話を思い出しています。あれはまさか「もっと進歩しろ」という意味ではありませんよね。

No.18 72ヶ月前

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