希蝶 のコメント

すみません。先に投稿したものをもっと整理し直します。

笹幸恵「私の『戦争論』論」

私もよしりん先生の『戦争論』を読んで、かなり歴史観が変わりました。それまでの第二次世界大戦観は、日本は無謀な戦いをしておろかだった、という感じで、世間一般のものと大差ないものでしたが、あの書を読み、日本は偉大だったんだとか、日本人に生まれて良かったみたいに勘違いしたタイプです。
ただ子供の頃によんだ和歌森太郎さんの監修の日本の歴史の学習漫画で、戦時中の日本の海外進出はほかの列強がしていたことを、日本がようやくやるだけだ、みたいな意見がのっていたのを覚えています。王貞治さんが戦争映画のファンだった、みたいなことを聞いたこともあります。
このテーマと直接関係があるかどうかはわかりませんが、『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメで、戦時中に妖怪の宝の石か何かを盗んで大金持ちになったが、かわりに息子が宝の石に変えられてしまう、という話があるのですが、その息子が石になる間に「日本は戦後25年(放映当時)の間に変わったのだろうか」という問いかけをしており、この問いかけ自体は今でも通じているように思えます。笹さんの指摘されている、「君たちは奴隷か」と言ったイギリスの将校の話にも通じるものだと感じています(その将校は、とても立派な人だったと思いました)。
『戦争論』が検証しようとした、日本は悪か否かというテーマや、個と公というテーマを、どれだけ私たちが理解できているのか、ということはずっと考え続けてゆかねばいけないと思います。精神面に何かに依存しきっている状態がいかに幼稚であるのか、奴隷の平和よりも危険な自由こそを手にしないと人間としても、国家としても認められない、ということを肝に銘じなければいけない、と思いました。

ガダルカナル島の「大阪工廠」の写真を見て、改めて日本軍は凄かったのだと感じました。私の祖父も南方に軍属として派遣され、爆弾投下の中で飛行場の建設をすすめたと聞いたことがありますが、当時の日本人のスケールの大きさを感じさせられました。万博やオリンピックのような国際的な見えではなしに、こういう感慨を催させる力をこそ、日本人は有するべきでしょう。

No.76 73ヶ月前

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