しんちゃん のコメント

どもーすちゃらか泌尿器科医です!

現場から考えて、今回の医学部受験の問題点を、どちらの陣営にも文句言われることのない解決策を考えてみると…

二次試験にプラスで「面接」を設ける。今も面接はありますが、面接結果を「点数化」する。

試験結果に点数が乗るから不公平感があるんです。面接で、「我が校にそぐわない人柄の人間は減点する」という形にしといたら良いのではないでしょうか?(笑)



でも今回のライジングを読んで、よしりん先生ももくれん先生も、大半の読者の方も「やっぱりそう思ってるんだろうなぁ」と感じることが一つあります。


それは、「今受けることができる医療行為は当然受けるべきである」と思ってしまっていることです。

例えば自分の子供が夜中に39度台の熱を出したら、多くの人が救急外来に連れていったりします。

80歳を越えて細かく癌ができてないかを調べに病院に通ったりする人もいます。

敢えて言いますが…これって必要ですかね?前者はストックで子供に優しい熱冷ましの頓服薬を家に置いておいて、とりあえず使ってもしんどそうなら朝の小児科の外来に行けばいいのでは?

後者に関しては僕自身も経験ありますが、「先生、私もしかして癌じゃないでしょうか?」って80代後半の方に聞かれたら、正直「まだ気になるんですか!?」って言いたくなります。

僕はこの国の保険診療は過剰と考えています。そしてその大半が無知からくる不安感、そしてその不安を拭えないと不信感を持たれ、訴訟などトラブルのリスクを避けるための医療者のリスクヘッジのために浪費されている現実をしっかり認識すべきだと思うんですよね。

そのことが浸透して過剰な医療行為減り、国民が予防の大切さや初期医療を自身でこなせるようになれば、そんなもん女医がかなり増えようがそんなに困らないと思いますよ(ちょっと煽りすぎですか?、笑)


そしてこの「盲目的な生への執着」が生じる不利益の根源的な原因は、

生きる素晴らしさはメディアで大々的に報じるのに、死に様の美学は誰も言わない

…これに尽きると思うんですよね。

ちょっと昔に大橋巨泉氏の妻が、死を迎える準備をしている在宅医療を痛烈に雑誌で批判していましたが、むちゃくちゃムカついてましたね(笑)

癌のターミナルの高齢の患者が、いつまでも諦めきれずに最先端ながら望みの薄いカネのかかる医療を受け続けることに何か意味があるでしょうか?少なくとも保険診療でやることでは決してないと思います。死刑囚を死刑執行することなく刑務所に住まわせてるくらい非建設的です(言い過ぎですか?、苦笑)

それよりも「人生の幕の閉じ方」を説く方が遥かに建設的だと僕は考えます。

現在の男手がないと立ち行かなくなる医療現場の原因として、国民一人ひとりの医療の捉え方の段階に「ボタンのかけ違い」があることを一医療従事者としては知ってもらいたいですね。

決して「男女差別だ!」と「現実を見ろ、男が必要なんだよ!」だけの問題にすり替えてほしくないなと切に思います。

No.37 69ヶ月前

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