希蝶 のコメント

配信、有難うございます。早速感想を記します。

親の愛が無償だなんて、誰が決めたのでせうか。親だって、感情があるし、夕飯前に眠ってしまって、食べるのが遅くなったら怒ります。
自分の昔のことを記すのは、客観的にしたとしても、もう何度もしましたからやめておきます(だれもよみたくないでせうし)。「道徳」とか『常識」って、一歩間違ふと自分の人生経験の押しつけになってしまふのだから。怖いです。
少しだけ言っておくと、「お前は官庁へゆくのが一番いい、融通がきかないから」とは言はれました。「官庁の試験に受かるのはとてもむづかしいから」。しかりです。融通の件においても。
しかし、そんな親の一方的な言ひ方に自分はとても反発しました。

私も荒木何とかの写真はそんなに良いものだとは思ってはをりません。その被害者の話も東京新聞の夕刊でよみましたが、気の毒な話だと思ひました。
しかし、そのことと、藝術で何かを伝達するとか、感動させるといふのは、別次元のことなのでせう。江戸川乱歩とか谷崎の話とかを出すと、一番分かりやすいのだけれども、小酒井不木といふマイナーな作家の話をしてみます。
それは「闘争」といふ小酒井氏の遺作で、早い話が催眠術の実験をするため、わざと人殺しをする話なんですが、確かにこんなことは現実にはあっては絶対に駄目です。しかし、作中では、人類の発展のために必要なのではないか、ニーチェの例も出して解説されてゐます。私も抵抗があるのだけれども、果たしてどうなのか、と。
ちなみに、その作でもちゃんと勧善懲悪的な結末になってゐます。入手しやすいのは、草原推理文庫の日本探偵小説全集1あたりがてごろでせうか。
あと、一番分かりやすいのは、芥川龍之介の「地獄変(ぢごくへん)」あたりだらうと。あれも大殿は人非人だと思ふのだけれども。

No.26 80ヶ月前

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