csusukom のコメント

ゴー宣道場が『立憲的改憲』から撤退するという方針について,部外者ではありますが,私の疑問を記します.

「そもそも,誰のおかげでここまできたのか!」という心情を100%理解します.しかしここではあえて,「現政権による憲法改悪を止め,さらに立憲主義を根付かせる大目的のために,小林よしのり氏に表面から姿を消してもらうのが役立つのか?」という問いに絞って考えます.内部の事情を知らない部外者の私なので,思い込みによる間違いもあるかもしれませんが,とにかく感じることを記すことをお許しください.

事の発端はおそらく,倉持氏がゴー宣道場にゲストを招く努力をする中で,小林よしのり氏とゴー宣道場に対する弁護士仲間や学者の予想以上の偏見を感じ,さらに,お目当ての憲法学者何人かからは偏見を原因に断わられたのでしょう.その事情を高森氏に相談した結果,

「今後は,ゴー宣道場を越えて運動を広げてゆく必要があるが,そのためには,ゴー宣道場(小林よしのり氏)の存在自体が返って障害になる可能性がある.そこで,本来の目的を達するために,当面涙を飲んで,ゴー宣道場(小林よしのり氏)には前面から降りてもらおう」

との結論に至ったものと想像します.倉持・高森両氏はゴー宣道場内部からの強い反発や非難は想定済みで「にもかかわらず大儀のために必要」と覚悟を決められたのかもしれません.

私は逆に,本来の目的達成のためにこそ,ゴー宣道場(小林よしのり)は正面に出て世論を牽引すべきだと感じます.

1. 集団的自衛権を含めた安保法制は,憲法学者の大多数が違憲を唱えたにもかかわらず国会を通りました.味方につけるべきは,世の大多数の(それほど政治意識の高くない)普通の人たちの支持です.学者や専門家の意見や意識が庶民の感覚を代表していると過大視するのは危険です.
2. 前回の参院選で立憲民主党の枝野氏,窮地にあった山尾氏,辻本氏らが小林氏に応援演説を依頼したのは,類まれな同氏の発信力が,世の偏見を凌駕する,と考えたからでしょう.その考えの正しさは結果が示しています.にもかかわらず,なぜゴー宣道場自身が,それと反対の方策を,今,取ろうとするのでしょうか? 
3.憲法学者がゴー宣道場のゲストとして出席し難いなら,倉持氏や高森氏が別の場所で論点を勉強され,ゴー宣道場の議論や山尾議員の案作りに反映させる,といった方策も充分可能ではないでしょうか.


私は数年前大学を定年退職した自然科学を専門とする前教員で,政治活動をしたこともない全くの普通の市民です.が,「ゴー宣道場」を狂信的信者の集団と感じるなど飛んでも有りません.小林よしのり氏をはじめとする師範の方々の議論を,聡明でバランスの取れた,今の日本のマスコミの論調の中で最も健全なものと感じています.1月末のTBS「報道特集」でも立憲的改憲案を紹介する際にゴー宣道場での小林よしのり氏の長い画像を使っていました.

倉持・高森両氏は,ゴー宣道場(小林よしのり氏)への法律家・学者の偏見を,世の多数の人々の誤解の表れと過大評価していないでしょうか.法律家・学者は,世の普通の人々に比べて,小林よしのり氏への(危険な右翼という)偏見を根強く持っている傾向があると思います.

憲法論議が「ゴー宣道場」の枠を大きく超えて広がってゆくべきなのは論を待ちません.その際にも,「ゴー宣道場」における小林よしのり氏の指揮官としての判断力の確かさや人々への発信力が不要になるはずはありません.

No.347 82ヶ月前

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