みるみる のコメント

「新・堕落論」を読了。

最終章「弱者のルサンチマンゆえに」が衝撃でした。
読んだあと、1時間くらい呆然として
脳細胞がガラスのようにバラバラに
砕け散るような感覚に襲われました。
これが哲学の凄みなのか!
19世紀のドイツ人が21世紀の日本を
見事に喝破してるではないか!

坂口安吾の狂おしいほど感動的な文章。
「自分自身の武士道、自分自身の天皇をあみだすためには、
 人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要なのだ」

この文章に私は、仏が地獄に下した
一本の蜘蛛の糸をみました。
身中に天皇を感じました。
全身全霊で公を体現された今上陛下の姿を。
私心に溺れ堕落しきった自分を恥じるのは
身中に天皇があるからなのだと。

他の章もいろいろ感想があったんですが、
最終章にとにかく心を奪われました。

No.123 83ヶ月前

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