lkfaeani のコメント

Q&Aコーナーに寄せられた、いわゆる白票を投じることの是非ですが、私も質問者さんのご友人と同じく否定的に考えています。
当選してしまえば他候補への票すら歯牙にもかけない連中が、白票を意識するとは考えられません。

そして白票を投じる事の一番の弊害は、候補者を理解しようとする意識がそこで止まってしまうことです。

候補者のうち1人も当選してほしいと思えなかったのはおそらく、政治家はこうあるべきという高い理想を抱かれていて、それに見合う者がいないと判断されたからだと拝察します。
しかし大臣級の有名政治家ならまだしも、一般の候補者をそう切り捨てるだけの十分な判断材料があったのか、疑問に思います。「どうせ大した仕事などできないだろう」という否定的な気持ちがあったのではないでしょうか。

政治家に高い理想を求めるのなら、候補者には一定の敬意と期待感を持って向き合うべきだと思います。

ほとんどの場合は裏切られる結果に終わるでしょう。
山尾氏や野田氏、枝野氏のような政治家はそうそういません。
しかし政治家は一朝一夕に務まるようなしょぼい仕事ではありません。
最初は誰も実績を持ちません。するとその間の主張はどうしても「口だけ」と見られてしまいます。でもその中から本物の政治家も現れます。
ならばその口だけの主張にもあえて期待してみせて、票を投じた上でその後の様子を見守ってはいかがでしょうか。やはり期待外れに終わるのなら、そのときに見切ればいいのです。

私は競馬を趣味にしていますが、たった100円でも馬券を買うのと買わないのとでは、レースに対する関心がまるで違います。
同様に選挙での投票には政治への関心を高める効果があると思います。
それをぜひとも活用していただきたいのです。

「無理にでも投票するなら与党支持になってしまう」という文言から、候補者への評価と政党への評価の間でジレンマを抱えられている状況が窺えます。
個人への投票であれば、候補者個人への評価で判断するのが一番望ましいあり方だとは思います。
しかしそれだけで判断できるほど、残念ながら日本の政治文化は成熟していません。
政党政治の色が濃い日本政治においては、小選挙区であっても政党への評価を加味せざるをえません。
さらに選挙全体の情勢や、(政権担当能力はともかく)野党としての存在意義、(長年自民党政権が続いたため非自民政権で行政が混乱することからくる)各党への評価の不公平性、などから総合的に判断すべきだと考えます。


質問者さんへは、内心や状況を推測で断定するような表現となってしまい申し訳ありませんでした。
白票の是非は重要な問題だと思いますので、私見を書かせていただきました。
問題提起をしていただきありがとうございました。

No.149 79ヶ月前

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