シーリングの蛍光灯が壊れて、電気屋さんが取り替えに来て下さいました。照明器具一つ壊れるまでの数年の間に、太い蛍光管から細いタイプへ、そしてLEDへと主流は急速に変わっていきました。(他の製品も機能を落とさず電気省力化はますます進んでいるそうです。)

　三十数年来お付き合いの近所の家電屋さんでしたが、相次いだ大型店舗進出に押されて一昨年閉店、しかし年来の顧客には電話で今まで通りきめ細かに注文や修理に即応して下さるのです。そしてこう仰っていました。

「規制が外されたらまるで津波ですよ・・・そこで暮らしていた人達を呑み込んで、ぜーんぶ壊して持ってっちまう・・・過ぎた跡には何にも残らないです・・・。儲けはごく一部に集中するしかけなんですね。普通の暮らししてた人達(僕ら地元商店もそうですが)がみんな流されちゃった・・・。」

　胸のつぶれる様なあの大津波の濁流の映像が甦ります。水は凄い質量・圧力を以て容赦なく“水平に”覆っていきます。田畑も家もお店も工場も、そこに広がっていた地域社会、繋がりで成り立っている日常の暮らしも。何よりそれを成していた人々を呑み込み破壊していきました。

　そして、避難所の様子---体育館のような広い床に、所狭しとたくさんの家族。その喧騒、、遠慮、寝食排泄もままならない、温度、臭い、・・・。フラットな床にいて、たとえ段ボール一枚であってもそれぞれが≪家族のプライバシー、スペース≫を何とか確保しようとされていた---。

　体裁よさげな皮を被っていても、グローバリズムの凶暴さのイメージはあの「津波」です。そしてそれに晒される私達大多数の人間は濁流に引きずり込まれるか、何とか命助かっても避難所の様相です(語弊アリですが;)。

　今回のゴー宣、そしてrandomtraderさん、カレーさんはじめ何件ものお話・感想を伺い、遠い国の経済体制の話ではなく、今目の前に進行していることだと恐ろしくなりました。