統計は見るのも使うのもリテラシーが要りますから、難しいですね。 「それで君は何がいいたいの?」というのがデータを使うときに重要なことだと思います。 世界の貧困データを取ってきて、「絶対的貧困が日本には少ないからよかったね」と結論するのはデータを作成した人に失礼でしょう。いったいこの世の誰が、「世界にはもっと貧しくて困っている人がいて当たり前だからお前たちは我慢しろ」という結論を言いたいがために、貧困調査なんてするんでしょうか?恥を知りなさいということです。 明日食うものに事欠くような貧困があってはいけない、世界のみなさんに関心を持って解決に導いてほしい。そういう思いがあるからではないのですかね。無論、そこからは豊かに見える国にも隠れた貧困があるのではないですか、という視点だって導き出せるでしょう。それがまっとうな人間の感覚であって、上から目線でモノを言いたいという「我欲」を満たさんがために、世界の貧しい人をダシにするというのは、獣の所業でしょう。豊かな国で満たされた生活をしている癖に、それに飽き足らず、くだらない自己顕示欲を満たすために自己責任論を吹聴する。 彼らが主張したいのはいつでも一つです。「自分は偉い」これしかありません。言論の真実性よりも、現実に対する効力よりも、「自分は偉い」というただ我意の肯定のためだけに、頭を使う。それを世俗的な古臭い道徳で糊塗して正当化しているのです。
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小林よしのりチャンネル
(ID:19522841)
統計は見るのも使うのもリテラシーが要りますから、難しいですね。
「それで君は何がいいたいの?」というのがデータを使うときに重要なことだと思います。
世界の貧困データを取ってきて、「絶対的貧困が日本には少ないからよかったね」と結論するのはデータを作成した人に失礼でしょう。いったいこの世の誰が、「世界にはもっと貧しくて困っている人がいて当たり前だからお前たちは我慢しろ」という結論を言いたいがために、貧困調査なんてするんでしょうか?恥を知りなさいということです。
明日食うものに事欠くような貧困があってはいけない、世界のみなさんに関心を持って解決に導いてほしい。そういう思いがあるからではないのですかね。無論、そこからは豊かに見える国にも隠れた貧困があるのではないですか、という視点だって導き出せるでしょう。それがまっとうな人間の感覚であって、上から目線でモノを言いたいという「我欲」を満たさんがために、世界の貧しい人をダシにするというのは、獣の所業でしょう。豊かな国で満たされた生活をしている癖に、それに飽き足らず、くだらない自己顕示欲を満たすために自己責任論を吹聴する。
彼らが主張したいのはいつでも一つです。「自分は偉い」これしかありません。言論の真実性よりも、現実に対する効力よりも、「自分は偉い」というただ我意の肯定のためだけに、頭を使う。それを世俗的な古臭い道徳で糊塗して正当化しているのです。