がんT のコメント

『孤独を貫け』を一読して、感銘を受けたのは、よしりん先生のご意見です。
「本に対する愛着は、必ずしも読むことだけで満たされるものでもないんだよね。とはいえ、それは単なる物欲とも違う。」
この箇所が身内からは「積ん読博士」と揶揄されている私の救いになりました。

本との「思いがけない出会い」とよしりん先生を絡ませると、枚挙に暇がありません。
『おぼっちゃまくん』世代の私と『東大一直線』との出会いは小学4年の時。家にジャンプコミックス版の6・7巻があったのを見つけたのです。作者の名前を見て「へえ、こんなのも描いてたのか」と興味が湧き(まだ「小林よしりんへけけ物語」を読む前)、読んだら面白くて大はまりしました。
なんでこの本が家にあったのか聞くと、「姉が廃品回収で拾ってきた」とのことでした。おそらく姉も私と同じことを思ったのでしょう。してみれば、私にとって茶魔と東大通の橋渡し役となったのは姉なのです。
『東大一直線』はその後徳間書店から復刊され、私は友人たちにに勧めました。あわや14年遅れて「いちょう会」の支部発足かというぐらい読み回しました。
この興味の持続が中学1年での『異常天才図鑑』そして『ゴー宣』への出会いとつながっていくのですから、偶然の出会いは面白いものです。この2作、私にとっては「寄り道」の読書、最初から目当てで書店に行ったわけではなかったのです。
すみません先生。でも事実です。「寄り道」侮るなかれ、学生自分はそうでした。

こう振り返ると、姉には今に至る「学恩」を受けたようなものなので、感謝しなければなりません。人格形成期に『ゴー宣』を読む下地を作ったのも姉のおかげかもしれません。

No.25 103ヶ月前

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