週に一度、悪目立ちした人間や失敗した人間を集団リンチして、自分たちは良識の側にいると安心する空間、それが今のインターネット論壇、Twitter論壇です。
宇野常寛より、年始の挨拶 ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 vol.232 ☆
新年最初のほぼ惑は、編集長・宇野常寛よりチャンネル会員の皆様へ、年始のご挨拶をお届けします。本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
みなさん、あけましておめでとうございます。
2015年も、PLANETSをよろしくお願いします。
さて、いきなりですが本題です。
僕は今年、いわゆるの「論壇」とはいよいよ距離を置こうと考えています。
と、いうか僕にとっての昨年、2014年の密かなテーマはあのくだらない言論シーンから距離を取ること、でした。
かつて、インターネット論壇、若手論壇といったものが脚光を浴びた一瞬がこの国にもあったと思います。
しかし、震災後の3、4年でその夢は急速に崩れていった、そう僕は考えています。
今の「ネット言論人」を中心としたTwitter論壇は、何も生まない。
週に一度、悪目立ちした人間や失敗した人間を集団リンチして、自分たちは良識の側にいると安心する空間、それが今のインターネット論壇、Twitter論壇です。
週に一度、悪目立ちした人間や失敗した人間を集団リンチして、自分たちは良識の側にいると安心する空間、それが今のインターネット論壇、Twitter論壇です。
かつてあれほどテレビワイドショー的、バラエティ的な「いじめ」文化を批判して来たこの世代ネット言論人たちが、いざ自分たちが社会の中心に躍り出たときに作り上げたものは、テレビのそれとほとんど変わらない醜悪な「いじめ」文化だった、というのがこの国のささやかなインターネット・ジャーナリズムの現時点での帰結なのだと思います。
だから僕は、今年の春頃から意識的にそういった言論空間、もっと言ってしまえば人間関係から距離を置くようにしてきました。
こうしたTwitterのリンチ集会に意気揚々と参加するかつての仕事仲間と、僕はもう関わることはないでしょう。
もちろん、依頼があれば新聞にも雑誌にもテレビにも出ますし、執筆が活動の中心になることにも変わりありません。
しかしたとえば去年でいえばSTAP細胞の問題や、盗作作家の問題に夢中になって言及していた人々とその仕事に、僕はもう興味をもつことはできない。
では、何に関心があるのか。何に知的な興奮を覚え、自分が考え、発信すべきものだと判断してきたのか。
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2014/12/31(水) 11:10 【ほぼ惑ベストセレクション2014:第1位】現代の魔術師・落合陽一連載『魔法の世紀』 第3回:「心を動かす計算機をつくる」 ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 号外 ☆
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