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☆ メルマガPLANETS vol.13 ☆
~僕ら〈夜の世界〉は、目に見えぬ千億の力を蓄えるしかないのだ~
発行:PLANETS 2012.12.7 (毎週金曜日発行)
http://wakusei2nd.com
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こんにちは。PLANETS編集部・秘書A子です。
今週の金曜日も、「メルマガPLANETS」をお送り致します。
今日はとにかくひとつだけ、あっ嘘みっつだけ、言いたいことがあります。
1)「P8」の「メルマガPLANETS」会員限定先行予約、沢山のお申込みありがとうございました!
2)以下のページに記事イメージを追加しましたので、ご覧になって期待を膨らませて下さい。
▽「PLANETS vol.8」
http://wakusei2nd.com/P8
3)また、割引で買い逃した方も、(定価になってしまいますが)直販サイトから予約可能です。
▽第二次惑星開発委員会SHOP
http://wakusei2nd.cart.fc2.com
22日に発送しますので、「早く・確実に」手元にほしい!という方はぜひ直販サイトからどうぞ。
あ、あとイベントについても概要が決まりました。下記サイトをご覧下さい。
▽世界の真実を語る忘年会@高田馬場10°CAFE
http://wakusei2nd.com/p8/event
すみません、並べてみたらよっつありました……。
イベントではまた会員限定割引やります!
12/28(金)に高田馬場でお会いしましょう。
そんな感じで、
今号のコンテンツはこちら!↓
┌───────────────────────────────┐
├○ メルマガPLANETS vol.13:2012.12.7
├○
├○ 01.【エッセイ】宇野常寛
├○ 高田馬場で働いている評論家の日常
├○
├○ 02.【人生相談】國分功一郎
├○ 哲学の先生と人生の話をしよう
├○ 第13回 「付き合っていた頃から、何かと夫に主導権を握られています」
├○
├○ 03.【ルポタージュ】カリホリ
├○ テレビでは言えない話
├○ 第13回 TOKYO OTAKU MODE
├○
├○ 04.【インタビュー】この人のこの話がききたい
├○ 12月のこの人:松谷創一郎さん×山内マリコさん
├○ 第1回 コギャル世代の文化系女子
├○
├○ 05.【過去原稿】今週のお蔵出し
├○ 12/7のお蔵出し:〈「である」ことと「する」こと〉を再読「する」
├○ (初出:「国語教室」第95号)
├○
├○ 06.【研究と探訪】小人論 ――暴走する片思いのメカニズム
├○ 特別再録!白雪姫座談会
├○ 第2章 俺が王子になる微かな可能性
├○
├○ 07.【クロスレビュー】今週の映画批評 PLANETS映画チーム
├○ 12/7の映画:ラッセ・ハルストレム監督『砂漠でサーモン・フィッシング』
├○
├○ 08.【今週の宇野コレクション】
├○ 第11回 特別エッセイ:海洋堂と私――あるオタクのフィギュア収集の三十年史
├○
├○ 09.【読者投稿】今週の読者の声
├○
├○ 10.【告知】今週のスケジュール
├○
├○ 11. 編集後記&次回予告
├○
├○
└───────────────────────────────┘
※一部の連載記事については、
「メルマガPLANETS vol.12」からの続きとなっております。
▼「vol.12」へのリンクはこちらです。
http://ch.nicovideo.jp/article/ar17997
未読の方は併せてお楽しみ下さい!
┏┓----------------------------------------------------------
┗■ 01.【エッセイ】高田馬場で働いている評論家の日常
宇野常寛
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このコーナーでは編集長宇野の時評的エッセイをお届けします。
時事評論から、書評、映画評、最近身の回りに起こったことへの感想など、
縦横無尽に、そしてリミッター解除で書き連ねていきます!
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約7年前からずっと自費出版している批評誌〈PLANETS〉の最新号(vol.8)がこの25日に発売になる。副題は「僕たちは〈夜の世界〉を生きている」で、特集のテーマは「情報社会」と「日本的(想像力」だ。
なぜ、いま「情報社会」で、なぜいま「日本的想像力」なのか。
それは僕たちがこのふたつのあいだに、これからの日本の、そして世界の未来があると確信しているからだ。
現代日本を表現する言葉として「失われた20年」という言葉がある。日本は第二次世界大戦後の焼け野原から、もう一度、国を作り直し、そして70年代の田中角栄の時代に社会や産業の基本システムがおおよその完成を見たと言われている。しかしこうした戦後的社会システムは国内的にはバブル崩壊により、世界的には冷戦構造の終結により、あらゆる場所で機能しなくなりはじめている。しかしそのオルタナティブとなる新しいシステム、グローバル化時代に適応したポスト戦後的社会システムの構築は未だその青写真すら示されていない。僕たちはこの20年間、ずっと放置されてきた日本のOSを今こそアップデートしなければならない。そしてそのための手がかりは既にこの日本社会の内部にあふれている。それは「市民社会」(政治)や「ものづくり」(経済)といった〈昼の世界〉には存在しない。少なくともこれまでは社会的には日の目を見ることのなかった〈夜の世界〉――この20年で奇形的な発展を見せたサブカルチャーやインターネットの世界にこそ存在する。僕たちは、そう信じているのだ。
たとえばニコニコ動画、あるいはAKB48、ボーカロイド――人がどのようにして人と関わり、誰かのために何かをしようと考えるのか。情報化が象徴するテクノロジーの進化はいま、人間という存在のイメージを書き換え、ひいては人間と世界との関わり方を変えつつある。その本質的な変化が、こうした〈夜の世界〉には既に巨大なうねりとなって蠢いているのだ。それは確実に「政治」や「経済」を変え得るものだ。足りないのは、この〈夜の世界〉の原理を、〈昼の世界〉の原理とするための力だけ、なのだ。
〈夜の世界〉の原理、それは現代の情報化テクノロジーが日本的想像力によって行使された結果生まれたものだ。そしてこの原理は同時に、21世紀の人類の原理になり得る可能性を秘めている。単純に考えて、21世紀の人類社会は「日本的」社会の拡大する時代を迎えることになるからだ。キリスト教的な文化基盤もなければ、西欧的な市民社会の伝統もない。にも関わらず、民主主義を行使し、消費社会を謳歌する(まるで日本のような)社会がアジアを中心に一気に拡大するのだ。日本の現在は、そして未来は、世界の総人口の半数が直面する未来かもしれないのだ。
本号ではこうした〈夜の世界〉の原理を語りつくすべく、僕の知っている限り最高のスタッフをそろえた。濱野智史、尾原和啓、けんすう、井上明人、猪子寿之、水口哲也、稲葉ほたて、門脇耕三、速水健朗、藤村龍至、チョー・イクマン、福嶋亮大、與那覇潤、蘆田裕史、千葉雅也、西田亮介、生貝直人、塚越健司、荻上チキ、開沼博、鈴木謙介、安藤美冬、萱野稔人、國分功一郎、駒崎弘樹、水無田気流、古市憲寿、吉田徹、石岡良治、黒瀬陽平、村上裕一、坂上秋成、カリホリ、中川大地……いずれも僕の信頼する〈夜の世界〉の住人たち、もしくは僕らの企てに興味を持ってくれている〈昼の世界〉の住人たちだ。
もちろん、現代のこの日本で〈昼の世界〉を〈夜の世界〉が飲み込むのは夢物語かもしれない。しかし、その夢物語を現実にする以外に滅びの道を回避する方法はない。数の力も富も権力も、彼ら〈昼の世界〉の住人たちに比べ、僕ら〈夜の世界〉の住人たちのそれはあまりにも貧しい。〈昼の世界〉に〈夜の世界〉が上回っているものがあるとするのなら、それはもはや目に見えないもの、知恵と情熱、そして想像力しかあり得ない。そう、目に見えないものの力で、〈昼の世界〉の住人たちを誘惑し、魅了し、そして一緒に夢を見させることで、〈夜の世界〉の住人に変えていくのだ。〈昼の世界〉が百億の目に見える力をもつのなら、僕ら〈夜の世界〉は目に見えぬ千億の力を蓄えるしかないのだ。
この「PLANETS vol.8」は僕ら〈夜の世界〉の住人たちからのメッセージだ。それは同胞たちへのエールであり、そして同時に〈昼の世界〉の住人たちへのアピールでもある。編集者・宇野常寛の最高傑作にすべく、企画や文章の内容はもちろん、デザインや装丁、本の質感までこだわりを貫き通した。渾身の一冊なのでぜひ、手にとって欲しい。
☆ メルマガPLANETS vol.13 ☆
~僕ら〈夜の世界〉は、目に見えぬ千億の力を蓄えるしかないのだ~
発行:PLANETS 2012.12.7 (毎週金曜日発行)
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あ、あとイベントについても概要が決まりました。下記サイトをご覧下さい。
▽世界の真実を語る忘年会@高田馬場10°CAFE
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12/28(金)に高田馬場でお会いしましょう。
そんな感じで、
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├○ メルマガPLANETS vol.13:2012.12.7
├○
├○ 01.【エッセイ】宇野常寛
├○ 高田馬場で働いている評論家の日常
├○
├○ 02.【人生相談】國分功一郎
├○ 哲学の先生と人生の話をしよう
├○ 第13回 「付き合っていた頃から、何かと夫に主導権を握られています」
├○
├○ 03.【ルポタージュ】カリホリ
├○ テレビでは言えない話
├○ 第13回 TOKYO OTAKU MODE
├○
├○ 04.【インタビュー】この人のこの話がききたい
├○ 12月のこの人:松谷創一郎さん×山内マリコさん
├○ 第1回 コギャル世代の文化系女子
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├○ 05.【過去原稿】今週のお蔵出し
├○ 12/7のお蔵出し:〈「である」ことと「する」こと〉を再読「する」
├○ (初出:「国語教室」第95号)
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├○ 06.【研究と探訪】小人論 ――暴走する片思いのメカニズム
├○ 特別再録!白雪姫座談会
├○ 第2章 俺が王子になる微かな可能性
├○
├○ 07.【クロスレビュー】今週の映画批評 PLANETS映画チーム
├○ 12/7の映画:ラッセ・ハルストレム監督『砂漠でサーモン・フィッシング』
├○
├○ 08.【今週の宇野コレクション】
├○ 第11回 特別エッセイ:海洋堂と私――あるオタクのフィギュア収集の三十年史
├○
├○ 09.【読者投稿】今週の読者の声
├○
├○ 10.【告知】今週のスケジュール
├○
├○ 11. 編集後記&次回予告
├○
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※一部の連載記事については、
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宇野常寛
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時事評論から、書評、映画評、最近身の回りに起こったことへの感想など、
縦横無尽に、そしてリミッター解除で書き連ねていきます!
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約7年前からずっと自費出版している批評誌〈PLANETS〉の最新号(vol.8)がこの25日に発売になる。副題は「僕たちは〈夜の世界〉を生きている」で、特集のテーマは「情報社会」と「日本的(想像力」だ。
なぜ、いま「情報社会」で、なぜいま「日本的想像力」なのか。
それは僕たちがこのふたつのあいだに、これからの日本の、そして世界の未来があると確信しているからだ。
現代日本を表現する言葉として「失われた20年」という言葉がある。日本は第二次世界大戦後の焼け野原から、もう一度、国を作り直し、そして70年代の田中角栄の時代に社会や産業の基本システムがおおよその完成を見たと言われている。しかしこうした戦後的社会システムは国内的にはバブル崩壊により、世界的には冷戦構造の終結により、あらゆる場所で機能しなくなりはじめている。しかしそのオルタナティブとなる新しいシステム、グローバル化時代に適応したポスト戦後的社会システムの構築は未だその青写真すら示されていない。僕たちはこの20年間、ずっと放置されてきた日本のOSを今こそアップデートしなければならない。そしてそのための手がかりは既にこの日本社会の内部にあふれている。それは「市民社会」(政治)や「ものづくり」(経済)といった〈昼の世界〉には存在しない。少なくともこれまでは社会的には日の目を見ることのなかった〈夜の世界〉――この20年で奇形的な発展を見せたサブカルチャーやインターネットの世界にこそ存在する。僕たちは、そう信じているのだ。
たとえばニコニコ動画、あるいはAKB48、ボーカロイド――人がどのようにして人と関わり、誰かのために何かをしようと考えるのか。情報化が象徴するテクノロジーの進化はいま、人間という存在のイメージを書き換え、ひいては人間と世界との関わり方を変えつつある。その本質的な変化が、こうした〈夜の世界〉には既に巨大なうねりとなって蠢いているのだ。それは確実に「政治」や「経済」を変え得るものだ。足りないのは、この〈夜の世界〉の原理を、〈昼の世界〉の原理とするための力だけ、なのだ。
〈夜の世界〉の原理、それは現代の情報化テクノロジーが日本的想像力によって行使された結果生まれたものだ。そしてこの原理は同時に、21世紀の人類の原理になり得る可能性を秘めている。単純に考えて、21世紀の人類社会は「日本的」社会の拡大する時代を迎えることになるからだ。キリスト教的な文化基盤もなければ、西欧的な市民社会の伝統もない。にも関わらず、民主主義を行使し、消費社会を謳歌する(まるで日本のような)社会がアジアを中心に一気に拡大するのだ。日本の現在は、そして未来は、世界の総人口の半数が直面する未来かもしれないのだ。
本号ではこうした〈夜の世界〉の原理を語りつくすべく、僕の知っている限り最高のスタッフをそろえた。濱野智史、尾原和啓、けんすう、井上明人、猪子寿之、水口哲也、稲葉ほたて、門脇耕三、速水健朗、藤村龍至、チョー・イクマン、福嶋亮大、與那覇潤、蘆田裕史、千葉雅也、西田亮介、生貝直人、塚越健司、荻上チキ、開沼博、鈴木謙介、安藤美冬、萱野稔人、國分功一郎、駒崎弘樹、水無田気流、古市憲寿、吉田徹、石岡良治、黒瀬陽平、村上裕一、坂上秋成、カリホリ、中川大地……いずれも僕の信頼する〈夜の世界〉の住人たち、もしくは僕らの企てに興味を持ってくれている〈昼の世界〉の住人たちだ。
もちろん、現代のこの日本で〈昼の世界〉を〈夜の世界〉が飲み込むのは夢物語かもしれない。しかし、その夢物語を現実にする以外に滅びの道を回避する方法はない。数の力も富も権力も、彼ら〈昼の世界〉の住人たちに比べ、僕ら〈夜の世界〉の住人たちのそれはあまりにも貧しい。〈昼の世界〉に〈夜の世界〉が上回っているものがあるとするのなら、それはもはや目に見えないもの、知恵と情熱、そして想像力しかあり得ない。そう、目に見えないものの力で、〈昼の世界〉の住人たちを誘惑し、魅了し、そして一緒に夢を見させることで、〈夜の世界〉の住人に変えていくのだ。〈昼の世界〉が百億の目に見える力をもつのなら、僕ら〈夜の世界〉は目に見えぬ千億の力を蓄えるしかないのだ。
この「PLANETS vol.8」は僕ら〈夜の世界〉の住人たちからのメッセージだ。それは同胞たちへのエールであり、そして同時に〈昼の世界〉の住人たちへのアピールでもある。編集者・宇野常寛の最高傑作にすべく、企画や文章の内容はもちろん、デザインや装丁、本の質感までこだわりを貫き通した。渾身の一冊なのでぜひ、手にとって欲しい。
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