「恐縮です」
少しも恐縮していない様子でこう言いながらマイクを突き出してくる芸能
リポーター、それが梨元勝さんだった。全盛期には何十本ものレギュラー番
組を抱え、ちょっとしたタレントよりも売れっ子であった時期もある。昭和
・平成時代に席巻した芸能リポーターの草分け的存在で、現在も活躍してい
る「梨元学校」出身のリポーターも少なくない。その梨元さんがテレビ局を
干された本当の理由をご存じだろうか?
約25年前、彼の真の戦いはジャニーズ事務所とそれで始まった。筆者がニ
ューヨークタイムズで働いていた頃、梨元さんに数回インタビューした。画
面の中のイケイケの姿と違って、周囲に気配りする繊細な心の持ち主だった。
隔靴掻痒の感のあるテレビ局のジャニーズ報道の中、それでも批判の炎は
消えそうにもない。すべてが後手後手、ジャニーズ事務所のみならず、コメ
ンテーターや評論家、ジャーナリス
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