税か保険か?徴収されるお金に変わりはないのだからそんなことどうでもいいと考える人もいるかもしれない。しかし、ここには大きな理念の違いがある。
 人間の尊厳を保障し陥穽を埋めることは、国家・社会の責務。だとすればそこは税で行うべき。保険の基本は自助もしくは共助によるリスク軽減。

あれはもう20年以上も前のことになる。野田佳彦さんと掴み合わんばかりの激しい議論をしたことがある。
 温厚な先輩である野田さんとの論争は後にも先にもあの一度だけだ。一度も自民党に在籍したことがないというのが彼の誇りの一つだという感じがした。

ブームにのっただけの政党ではかえって改革が遅れると僕は主張した。今の自民党を変えることこそが大事だとも。
 僕はあの当時、自民党籍を持つ衆議院候補だった。日本新党・行動こそが大事だと野田さんの回りは言った。
 自民党を汚物のように見る者もいた。政党だけでなく人が大事だと今でも僕は思う。