電子書籍を試してみたい人にちょうど良さそう。
毎年「電子書籍元年!」と繰り返されたおかげで(?)、日本でもぼちぼち一般的になってきた電子書籍。それでも、本を買う人の多くは、ネットではなくリアルの本屋をおとずれ、紙の書籍を買っているように思います。
そんな中、「本屋で電子書籍を売る」というサービス、『Booca(ブッカ)』が登場しました。
現在、『Booca』はいくつかの書店でテスト販売中。6月から、さまざまな書店で本格的に展開を始める予定です。そこで、一足先に『Booca』を売っているお店をチェックしてきました。
iTunesカードのように電子本が買える
おじゃましたのは、有隣堂ヨドバシAKIBA店の特設スペース。ワイヤーラックに並ぶ、たくさんのカードがBooCaです。写真のスペースでざっと2000種類ほどの書籍を並べられるそうですが、取材時は500種類ほどの品ぞろえになっていました。
買い方はだいたいiTunesカードと同じ。レジでバーコードをスキャンしてもらうことで、はじめて読める(使える)ようになります。
精算が終わったら、スマホでカード裏のQRコードを読み取り、画面の指示にしたがって登録を進めればOK。アプリの「Kobo」で本をダウンロード、読めるようになります。
登録はパソコンでも行えますし、読むのはiPhoneでもAndroidでも、スマホでもタブレットでもパソコンでも、だいたいの機器でOKです。また、専用のKoboタブレットもあります。
本屋から見た電子書籍って?
書店から見た『Booca』の扱いなどを、店長の宮尾さんにうかがいました。
―購入されているお客さんはどんな方が多いですか?
40~50代の男性が圧倒的に多いです。かさばらないのがいいのか、2~3冊をまとめて買われる方も多いです。
また、プレゼント用としての購入もあるみたいですね。
―登録方法や使い方についての質問はありましたか?
使い方を聞かれたことが数回ありましたが、みなさんとくに引っかかることはないようです。
―6月に本格展開するとのことですが、このBooCaコーナーが拡大されるのでしょうか?
コーナーの扱いについては試行錯誤中です。個人的には、紙の本といっしょにBooCaカードが置いてあって「買うときに好きなほうを選べる」という並べ方も面白いのでは、と考えています。
日本で電子書籍がいま一歩メジャーになれない理由の中には、「本屋」というブランドの強さがあるように思います。
その「本屋」で電子書籍を売るというアイデアは、意外と悪くないのでは。カード方式なら、コンビニの本コーナーも充実させられそうですね。