格安スマホの勢いが止まらない!
家電量販店大手のヨドバシカメラは、MVNO(仮想移動体通信事業者)による格安SIMカードとSIMフリー端末の組み合わせによる、いわゆる『格安スマホ』を専門に取り扱う売り場『ヨドバシSIMフリーカウンター』を全国の店舗で順次展開していくことを発表しました。
同カウンターを5月中旬に開設するヨドバシカメラマルチメディアAkiba(秋葉原)を皮切りに、1~2ヶ月に1店舗ほどのペースでまずは年内10店舗程度を目指し、スピーディーに全国展開を進めていく方針とのこと。
秋葉原以外の具体的な設置計画は明らかにされていないものの、ヨドバシカメラ日野常務の発言では「梅田、博多、京都、札幌」といった地名が挙げられています。
複数事業者の即日開通と手厚いサポートを
ヨドバシカメラでは従来よりSIMフリー端末、格安SIMカードの販売を行っていたものの、複数キャリアを比較したプラン提案ができていない、回線の開通環境やアフターサービスが不十分、といった課題を抱えていたといい、今回のSIMフリーカウンター設置でこれらを解決するとしています。専門の売り場を設置するメリットは以下の3点。
・複数のキャリアを比較したプランの提案
・複数のキャリアの設定・開通作業サービス
・アプリの提案、アフターサービス業務
これまではユーザー側で行っていた、MVNO事業者や端末の選択、購入後のSIMカード挿入や初期設定までしっかりサポートがつくのは心強い限り。
以前に取材した、浦和にある格安スマホ専門店「スマホの窓口 スマート・スマート」の取り組みもそうでしたが、スマホやSIMについて知識の深いヘビーユーザー層から、広く一般的なユーザーへと格安スマホのターゲット層が変化しつつあるのを感じます。
ワイヤレスゲート提携のヨドバSIM(?)も
なお、ヨドバシSIMフリーカウンターで開通手続きができるのは、現時点では「ワイヤレスゲート」「フリーテル」「ワイモバイル」「ニフティ」「UQモバイル」「OCN」「U-NEXT」「ビッグローブ」の8事業者。端末も多くのSIMフリー機を取りそろえているのは、さすが大手量販店の強みといったところでしょうか。
また今回の発表に合わせて、ヨドバシカメラとワイヤレスゲートの協業による格安SIMにも、音声通話に対応した『ワイヤレスゲート Wi-Fi+LTE 音声通話プラン』が追加されました。全国4万カ所にあるワイヤレスゲートの公衆Wi-Fiスポット(通常なら月額390円)が利用でき、月額1,300円からの価格で4月28日より発売です。
・最大通信速度は2タイプ 「データ通信使い放題タイプ」=250Kbps「 高速データ通信タイプ」=150Mbps
・使い放題タイプは月額1,300円(250Kbps、月間通信容量無制限)
・高速データ通信タイプ、3GB=1,700円、5GB=2,300円、8GB=3,500円
・通話料金は30秒あたり21.6円
あえて愛称をつけるなら、ヨドバシカメラのオリジナルSIMカードということで『ヨドバSIM』といったところでしょうか。いよいよ家電量販店大手も格安スマホ販売に本腰を入れてきたという印象。
大手キャリアのSIMロック解除義務化も目前に控え、これから数ヶ月は携帯電話業界にとって激動の時代となることは必至。ユーザーとしてもベストな選択肢をチョイスできるよう目を光らせておきたいですね。