消費税が8%になって高まると思われていた『1円玉』の需要が、実はそれほど増えていないのだそう。ちなみに2011年~2013年までの間は、一般流通向けの1円玉は製造されていなかったという経緯があります。
(参考:2013年の記事)おサイフケータイのおかげ。じつは一円玉は2年間作られていません
実際に、造幣局が公開している「年銘別貨幣製造枚数(平成25年版)」(上の表:右側)で平成15〜25年までの1円玉製造枚数の推移を見ると、その減少は明らか。平成25年には55万4千枚の製造にとどまっています。
その一方、右側の表「平成26年度の貨幣の製造枚数」を見ると一気に1600万枚に急増。消費増税にあわせて増産したことがうかがえますね。しかしどうやらこの予測は外れ、現在は1円玉の供給がダブつく傾向にあるとのこと。
1円玉需要減の一因としてサンケイビズの記事では、消費増税時に10円単位での値上げを行った事業者が多かったことに加え、1円単位の小額決済に電子マネーやポイントサービスの利用が増えていることを挙げています。うむ、やはり電子マネー強し。
そんななか、増税時に10円単位での値上げをした自販機業界では、JR東日本が「1円単位で商品価格を設定する自販機」のテスト設置を実施中。しかし電子マネー決済専用となっているため、ここでも1円玉の出番はなさそう。
この流れが進んでいくと、いよいよ1円玉や5円玉が電子マネーに駆逐されるなんてことが起きるかもしれません。なにしろ電子マネーカードの『東京駅開業100周年記念Suica』が大ヒット商品になる時代ですものね。お金のカタチもどんどんバーチャルになっていくのでしょうか。
だぶつく「一円玉」消費増税の誤算 増えたのは「十円玉」...なぜ? [SankeiBiz]