しっかりと対策をとっておきましょう。
日本国内を含む大手メディアの公式サイトが、「シリア電子軍」によって一時的に乗っ取られました。CNET JapanとITmedia ニュースが伝えています。
シリア電子軍とは、その名の通りシリアのハッカー集団。シリア大統領のバッシャール・アル=アサドを支持しており、過去にもさまざまなサイトをハッキングしてはアサド支持のメッセージを流してきました。
そんな「シリア電子軍」が、また新たな攻撃を開始したようです。欧米諸国を始め、世界各国で有名企業サイトの乗っ取り被害が相次ぎました。日本でも、毎日新聞やSo-netといったサイトで被害が確認されています。
攻撃内容
今回シリア電子軍が仕掛けた攻撃は、シンプルなものでした。
乗っ取られたサイトを開くと「このサイトはシリア電子軍によってハッキングされた」というメッセージが表示され、「シリア電子軍」のシンボルマークが表示されるだけのようです。また、すでに対策がとられ、メッセージは表示されなくなりました。
しかし、今回はこれだけですみましたが、次はもっと大掛かりで実害のある乗っ取りが行われる可能性もあります。いつ新しい攻撃が始まるかも分からないため、予断を許さない状況に変わりありません。
影響と対策
さて、では今回のような乗っ取りが、私達個人ユーザーへ直接影響を与えてくることはあるのでしょうか。セキュリティ企業の株式会社シマンテック、ノートン事業統括本部・PRマネージャの長井氏からコメントを頂けましたので、ご紹介いたします。
Q1.ネットを利用する一般的なユーザーにどのような影響があるのでしょうか?(メッセージを表示するだけで悪い影響はない?)
A.正規のサイトを閲覧している人にメッセージ表示できるということは、偽のメッセージを表示してだましてソフトウェアをインストールさせたり、またはブラウザやプラグイン等の脆弱性(ぜいじゃくせい)を悪用して勝手にマルウェアをインストールするコードを送り込むことも可能です。
Q2.では、私達ユーザーがとれる対策はありますか?
A.・OSはもちろん、アプリケーションやプラグインを含めて最新のものへアップデートを行い、既知の脆弱性の穴をすべてふさぐ
・ノートンのようなセキュリティ製品を使用し、ログやアラートに注意を払う
※太字・ふりがなは編集部によるもの
ということでした。シリア電子軍によってひどい目に合わされたくない皆さんは、アップデートとセキュリティソフトの導入をしっかりとしておきましょう。
欧米メディアのサイトにハッカー攻撃--シリア電子軍か[CNET Japan]
国内大手サイトでハッキング?報告相次ぐ 「シリア電子軍」か 世界的に影響[ITmedia ニュース]
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