荻上チキの αシノドス

荻上チキ責任編集 “α-Synodos” vol.156 社会のムダを見つめて

2014/09/15 21:00 投稿

  • タグ:
  • 大阪都構想
  • 行政改革
  • 三浦哲司
  • 橋下徹
  • 社会資本
  • 沖縄
  • 人身売買
  • 荻上チキ
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荻上チキ責任編集
“α-Synodos”

vol.156(2014/09/15)

社会のムダを見つめて

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★今号のトピックス

○はじめに

1.講演/三浦哲司
橋下氏は何を改革してきたのか――橋下改革とその現実(前半)

2.講演/三浦哲司
大阪都構想とはなにか――橋下改革とその現実(後半)

3.インタビュー/井出留美
もったいない食品の有効利用を考える――「フードバンク」とはなにか

4.寄稿/川出真清
経済学で読み解く!社会資本の生産性

5.連載/岸政彦
『もうひとつの沖縄戦後史』(8)──売春と人身売買

○編集後記

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○はじめに

編集部の山本です。もうすっかり涼しくなりましたね。夏って短いんだなぁ。今号、9月15日のαシノドスは「社会のムダを見つめて」号です。「ムダを削減しろ」というのは至極最もな意見に感じます。とはいえ、本当にこれはムダなのか、ムダを削減するのに良い方法なのか、様々な疑問が湧いてきます。ということで、今号は社会のムダについて考えてみる特集を組みました。

まずは、講演を前後編に分けて収録しました。三浦哲司さんの「橋下氏は何を改革してきたのか――橋下改革とその現実(前半)」、「大阪都構想とはなにか――橋下改革とその現実(後半)」です。

大きな注目を集め、時には「ハシズム」と批判される橋下市長ですが、実際にどのようなことをやったのか、大阪都構想でムダがなくなるのか、丁寧に見ていく機会はなかなかありません。今まで「ふわっとしたイメージ」で語られがちだった橋下改革を、徹底解説していただきました。

3本目は、「もったいない食品の有効利用を考える――『フードバンク』とはなにか」です。まだ食べられるのに様々な理由で捨てられてしまう食品がある一方で、食べ物に困っている人もいます。そんな両者の間をつなぐのがフードバンクです。今回は、日本ではじめてフードバンクに取り組んだセカンドハーベスト・ジャパンの、広報担当である井出さんにお話を聞いてきました。オフィスがオシャレでした。

4本目は、川出真清「経済学で読み解く!社会資本の生産性」です。公共事業はムダなのか、それとも効果があるのか、「社会資本」をめぐる経済的アプローチをさかのぼりながら、1955年から2003年における地域別の生産性の動向を解説しています。途中で数式が出てきますが、シンプルな式ですので、数学は苦手だよ、という方もぜひ読んでみてください。

5本目は、大人気連載、岸政彦さんの「『もうひとつの沖縄戦後史』(8)──売春と人身売買」です。原稿をいただいたとき、岸さんが「この最後で引用した記事が全編を通して一番好きな物語です」とおっしゃっていました。たしかに、時空のゆがみに引きずり込まれそうなお話です。ぜひ、ご注目ください。

というわけで、今号もてんこ盛りのαシノドスでお送りします。どうぞ、お楽しみください。(山本)

追伸を再掲:最近、読者の方からこんな意見が寄せられました。「αシノドス購読しているんだけど、なんかメルマガって読み切れなくてたまっちゃうんだよね。しかも、分量多いじゃん。そして、たまっていくとさ、なんか自分がダメ人間なような気がしてさ、嫌になっちゃう。」と。『αシノドス』を楽しく読んでいただいていると思ったら、なんと自己嫌悪を起こすきっかけとなっているなんて。と衝撃を受けました。

『αシノドス』は毎号特集が変わりますので、前の号を読まなかったからと言って、内容が分からなくなってしまうこともありません。ですので、読み切れなくて嫌になっている方は、ぜひ好きな号の興味あるところだけ、つまみ食いをするように読んでください。複数の幕の内弁当から好きな部分だけを食べていると思っていただければ。なんかちょっと得した気分になれるのではないでしょうか。

 

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