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おくやま です。
みなさんは「ラウンドアバウト」(roundabout)
というものをご存知でしょうか?
聞いたことないなあといわれても無理はありません。
実はこれ、イギリスやフランスではかなり普及している交差点です。
ただし交差点とは違って信号はなく(大きなものにはあったりしますが)、
代わりに真ん中に島があり、その周りをぐるぐる一方向にまわって、
行きたい角に来たらその円から離脱して進む、というものです。
「ロータリー交差点」というとピンと来る方もいらっしゃるかもしれませんが、
日本でも2年ほど前から一部地方都市などで設置され始めているようです。
この交差点が、アメリカで利点が認められ、その設置数が急速に伸びている、
というのが今回紹介している記事なのですが、
これを読んでの私の感じたポイントは2つ。
一つは欧米の人間の、新しいシステム導入に対する貪欲さというか、
その合理的な判断基準。
というのも、どうやら従来の交差点と比べて、
このラウンドアバウト(ランナバウトと聞こえる)というのは
事故率が低いという統計が出ており、
やや広めの土地を必要とする可能性がある以外は、
普通の信号つきの交差点と比べて利点だらけ。
アメリカのように「いいものなら積極的に取り入れるべし」
という姿勢は、やはりうらやましいと感じます。
もう一つは、ちょっと拡大解釈かもしれませんが、
西洋のエンジニア思想というか、テクノロジーの思想にみえる
「人間よりも環境を変える」という思想が、
この記事からもかいま見えるところです。
というのも、
私は最近孫子とクラウゼヴィッツを読み比べているのですが、
その典型的な違いが、クラウゼヴィッツをはじめとする
西洋の戦略思想のほうが原因と結果、
いわゆる因果律を重視しているのに対して、
孫子は環境帰結主義というか、
状況が流れをつくることを強調するものが多いからです。
日本でもラウンドアバウトが
これからどこまで普及するのかは未知数ですが、
こういう交通システムに戦略思想の文化の違いを感じて、
とても興味深かったです。
( おくやま )
http://www.realist.jp/strata.html
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■-編集後記-(和田)-----------------------------------■
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ヨーロッパでは、信号すら減らす国もあるようです。
エコだし、自分で判断できるというものです。
日本の信号は優秀ですが、
夜中の誰もいない交差点で待つって馬鹿らしい。
ナニーステイト化(国民を赤ちゃん扱い国家)ですね。
税金で守ってあげないと国民は幸福に暮らせないっていう
全体主義者の国民をナメた意識が国を覆ってます。
日本で信号なし化が広まらないのは、
やはり公共事業バンザイ!議員が多いからでしょう。
クレームはあるでしょうが、
信号が必要だと主張する人はロビー活動できます。
しかし、一旦つくった信号いらない
と訴えても逆転できないでしょう。
ぼくは歩道とガードレールを作られてしまって
道が狭くなたことがいやで市役所に相談したことがあります。
子どもたちが危ないし、
予算が通ってできたものだから無理ですね。
という答えでした。
法律も規制も減らせるものは減らした議員を賞賛する形
って作れないでしょうか?
※おくやまさんの生放送裏話等はこちらで・・・?
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(担当:紫)
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http://www.realist.jp/strata.html
コメント
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毎回、良い記事を楽しみにしていますが、和田さんの公共事業の批判の仕方を見て、和田さんは国家の投資というものを理解されていないのがわかりました。
データに裏打ちされた厳しい現実を言うと、和田さんの思想とは逆に、公的投資がされている国の方が活性化している事実があります。(そもそもラウンドアバウト自体がれっきとした公共工事です)
日本は逆に公共投資をピーク時の半分に減らすという、先進国ではあり得ない暴挙に出たため、いつまで経ってもデフレ不況から回復しきれないという現実を、データがあるのでじっくりと見て考えたほうがいいと思いますよ?
和田さんは、マクロ経済をイデオロギーで見ているので、リアリストではないと私は判断しています。
おそらく、マクロ経済を、経営、商売(ミクロ経済)と同じ思想、考え方で見ているからだと思います。
説明しきれないので、一言だけ言っておきますと、マクロ経済には「利益」というものは存在しません。
これだけでも別次元の考え方であることがわかるはずなので、他の話題で見せるような柔軟な思考、それこそリアリストの思考を期待しています。