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<「週刊猫春」特典画像> 原色美猫図鑑「世界で一番美しい猫たち」撮影・アストリッド・ハリソン

2015/10/27 17:08 投稿

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ラガマフィン
胡桃型の大きな目と滑らかで柔らかい被毛が魅力。長い尾はまるで羽飾りのように美しい/アメリカ
撮影 アストリッド・ハリソン


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マンクスとキムリック
尾がないのが特徴。ノアの方舟に最後に飛び乗った際、尾が挟まり切断されたという伝説も/マン島
撮影 アストリッド・ハリソン


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ベンガル
斑点かマーブル模様の被毛がゴージャス。グリッターという、光り輝く金色の毛の個体も/アメリカ
撮影 アストリッド・ハリソン


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コラット
頭部がハート型ゆえ幸運の象徴とも。シルバーブルーの被毛とオリーブグリーンの瞳が優美/タイ
撮影 アストリッド・ハリソン


「猫のしっぽはなんのためにある?」
 解剖学者・養老孟司氏

 純血種とされる55種の猫たちを紹介した書籍『世界で一番美しい猫の図鑑』(エクスナレッジ刊)。各国で出版され、世界中の愛猫家たちを夢中にさせている話題の写真集である。
 今回「原色美猫図鑑」として紹介した猫も同書より厳選した4匹だ。もちろん我が国の猫も愛らしく魅力的だが、異国の猫の長毛の滑らかさや模様の美しさは思わず目を見張るほど。解剖学者の養老孟司氏によると、洋猫と日本猫との違いは尾の部分にも顕著に現れるという。
「洋猫はしっぽが長く、日本猫はしっぽが短いのが基本なんです。日本猫のしっぽはなぜ短いのかというと、尾骨が複雑に曲がっているからなんですね。これは遺伝的なもので、退化にあたります。脊椎動物にとって背骨は重要ですが、しっぽは先のほうにありますから、多少変化があったとしても生きていくのに特に不自由ありません。
 ただし、生死を分けるような、敏捷さが要求される場面においては短いしっぽは不利になるんです。猫のしっぽは高い所へ登ったり下りたり、跳ねたりする際、バランスを取るために不可欠なもの。長くてまっすぐなしっぽは野生の動物にとって非常に大切なパーツなんです」
 何世紀もの歳月をかけ、野を駆け回るヤマネコから、人間と共生するイエネコへ。長い尾をぴんと立てた猫も、折れ曲がった短い尾の猫も、愛猫家にとっては等しく愛しいものである。

(週刊文春2015年10月29日号より/記事・写真の無断転載を禁止します)

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