1月20日のトランプ大統領の就任式はマイナス2度の寒さのため、急遽、連邦議会議事堂内で行われることになった。4年前の1月6日、トランプに扇動された暴徒たちが襲撃した場所でトランプが大統領に就任するのだ。
最前列に並んだのはテック系巨大企業のCEOや創業者たちだった。テスラのイーロン・マスク、アマゾンのジェフ・ベゾス、グーグルのスンダル・ピチャイ、Metaのマーク・ザッカーバーグ。彼らは、自分に敵対する者たちへの「報復」を宣言するトランプにひざまずいて、アメリカの富を分け合う貴族の座を得たのだ。
「現在、アメリカでは莫大な富、権力、影響力を独占する者たちの寡頭政治が形成されつつある」
バイデン前大統領は退任演説でそう警告した。寡頭政治とは少数の特権階級が支配する社会。トランプを選挙で勝たせた南部や中西部の低所得層はなけなしの金を払って首都ワシントンに集まったが、彼らは寒空の下に閉め出されている。
トランプの就任演説はいつものようにデタラメだった。
