その利便性やラインナップの充実もあり、映画鑑賞は配信が主流になりつつある。本連載でも「こんな作品も配信されている!」とよくネタにしてきた。が、それでもDVDやBlu-rayのソフトを継続して出している各レーベルを応援していきたい。

 それは、各レーベルともに苦しい状況下で折れることなく、それぞれに工夫しているからというのもある。だが、それだけではない。

 配信は、たしかに便利だ。ただ、各プラットフォームがその作品の配信を停止したり、あるいは運営自体が終わったりすれば、もう二度と作品に触れられなくなってしまうのだ。その点、DVDなどは一度購入しておけば、再生機が永久に入手・修理できない状況にでもならない限り、作品の視聴はできる。旧作の検証を生業とする身としては、ソフトを出し続けてもらうことはアーカイブとしても大きな価値があるということだ。

『コータローまかりとおる!』は、配信は以前からされていたが、この二月、新たにDVDが発売されるので、今回取り上げることにする。 
週刊文春デジタル