軍事転用できる装置を無許可輸出したとして逮捕・起訴され、その後に起訴が取り消された大川原化工機の社長らが起こした国家賠償請求訴訟で、東京都と国が十日、警視庁と東京地検の捜査ミスを認めた東京地裁の判決を不服として控訴した。
「まだ裁判を続けるという姿勢に呆れた」
 大川原化工機の大川原正明社長(74)は控訴の翌十一日の会見で、判決を受け入れなかった都や国の姿勢に疑問を呈した。
 裁判の経緯を振り返っておこう。そもそもは警視庁が大川原社長ら三人を逮捕したのが始まりだった。 
週刊文春デジタル