ただ、この旅行は出発前から困難であることが予想されました。まず前日、名鉄観光から携帯電話に連絡が来ます。「あすホテルを予約していますが、予定通り宿泊されますか?」と聞くので、私は「ええ、ゆっくり電車で名古屋に行こうと思っています」と答えます。すると「15日は台風のため、名駅地下支店、金山駅旅行センターはお休みです」と説明されます。確かに、世間では台風が話題になっているような……。もしかすると、この時に「やっぱりキャンセルします」と答えることが正解だったのかもしれません。
さて旅行申込当初は、14日夜に名古屋から高速バスで名古屋に向かう予定でした。14日夜、新宿ロフトプラスワンで開催される「サキサマーナイトクラブ~新宿de夜会~」の後、バスタ新宿からバスに乗るのが一番スムーズだと考えたからでした。しかしロフト系列のイベントは終了時間が読みにくい。実際、21時終了予定だったイベントが終わったのは22時30分でしたからね。
そのことを見越して名古屋へは「青春18きっぷ」を使い、電車(在来線)で向かうことに決めていました。これは好判断でした。急な原稿依頼があり、15日朝を原稿執筆にあてる必要が生じたのですが、これを作業環境の整った弊社オフィスで済ますことが可能となったのです。
15日9時までに原稿を納品。9時27分にJR王子駅を出発し、新橋駅でJR東海道本線・熱海行に乗り換えます。その後は三島駅、興津駅、掛川駅、豊橋駅と乗り換え、16時28分に名古屋に到着する予定でしたが、比喩ではなく、本当に“暗雲”が立ち込めてきます。
熱海ぐらいまでは快晴。電車内でもサングラスが外せなかったのですが、電車内の電光掲示板などの案内から、どうやら浜松駅より先には行けないことが分かってきます。しかし外は快晴。浜松駅に着く頃には運転が再開してるかもぐらいに思っていたのですが、スマホで運行情報を確認すると「終日運転見合わせ」とのこと。いつの間にか日差しはなくなり、空は黒い雲に覆われるようになってきます。さすがにヤバいとか思ったのですが、先のことを悩んでも仕方ありません。うまいこと名古屋に到着できればラッキー。最悪、引き返せばいいし、引き返せなければ、どこかで宿を探せばいいだけのことです。なんて思っていると、バンテリンドームナゴヤで観戦予定だったプロ野球が中止との報が届きます。ここで「もしかして名古屋に着いても、やることないのでは?」と気付きます。
14時30分頃、浜松駅に到着。在来線の終点ですが、新幹線なら名古屋に行けることを確認します。しかし名古屋に着いても、何もやることがない。そこで浜松駅周辺で観光することにします。出世神社・浜松元城町東照宮(引間城)とか、浜松城とかでは、御城印をいただきました。本当は天竜二俣駅にある『エヴァンゲリオン』シリーズや、弁天島駅近くの舞阪町観光協会で『ゆるキャン△』シリーズのアニメ御朱印をゲットする予定だったのですが、天竜二俣駅で足止めになるリスクは避けたかったし、弁天島駅は浜松駅より西ということもあり、断念することにしました。
なんだかんだで18時頃に名古屋に到着するのですが……。コラボ店舗はもちろん、コンビニ以外に開いている店は、ほとんどありませんでした。仕方がないのでコンビニで食料を買い、ホテルの部屋で夕食、就寝することにしました。
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