【奥田隆一郎の重賞の見解:天皇賞(春)編】
編集者(以下、編) 今週から6週連続でG1レースが開催されます。その第一弾は京都競馬場でG1レースの天皇賞(春)が行われます。さっそくですが、京都芝3200mのコース解説からお願いします。
奥田隆一郎(以下、奥) 京都芝3200mは2周とも外回りを使用するコースで、向正面のスタート後すぐに3コーナーにかけて上り坂、3コーナー途中から4コーナーにかけて急激に下るという京都名物の坂がある。このアップダウンを2回通り、最後の直線は404mで平坦になる。阪神芝3000mや3200m(外→内)は内回りを使用するため最後の直線が356m、急坂もあって先行有利なコースだけど、京都芝3200mは直線が平坦で長いため差すことができるコースといえるね。
編 なるほど。直結しそうな注目のレースはありますか?
奥 天皇賞(春)の勝ち馬は近9年連続で菊花賞の馬券になった馬(菊花賞1~3着馬)、3歳秋に芝3000mの長距離G1を激走した馬が圧倒的に有利となる。この傾向は京都、阪神のどちらの開催でも同じなので、今年も菊花賞の激走馬に注意したい。
編 わかりました。それでは、具体的に推奨馬を教えてください。
奥 最も注目するレースとなる昨年の菊花賞を制したドゥレッツァを推奨する。
編 昨年の菊花賞は京都開催でした。
奥 そうだね。京都芝3000mのG1馬のため、京都芝3200mで行われる今年の天皇賞(春)を好勝負できるよ。
編 休み明け緒戦の金鯱賞は2着でした。
奥 金鯱賞の勝ち馬は中京芝2000mを得意にしている馬なので、その相手に2着は上々の内容といえる。金鯱賞の距離2000mから今回の長距離戦に替わることがプラス材料、叩いての上積みも見込めるため、勝ち負けを期待する。
編 わかりました。次に2頭目の推奨馬は?
奥 菊花賞に注目と前述したため、昨年の菊花賞を連対したタスティエーラを推奨する。
編 タスティエーラは3歳クラシックの3レースをすべて1~2着に好走しました。
奥 能力が高く、適性的には長距離G1の菊花賞を2着に激走したことが、今回の天皇賞(春)で高く評価できる。
編 休み明けの大阪杯を凡走しましたが…。
奥 大阪杯の阪神芝2000mは直結コースではないため参考外のレース、むしろ人気を落とすことで面白い存在となるよ。前走を叩いての良化と、京都芝コースの長距離戦に替わることで巻き返しを警戒する。
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