【奥田隆一郎の重賞の見解：桜花賞編】

編集者（以下、編）　今週は阪神競馬場で桜花賞が行われます。春のＧ１シーズンで盛り上がっていますね。さっそく桜花賞の展望をお願いします。

奥田隆一郎（以下、奥）　了解！桜花賞が行われる阪神芝1600ｍは、外回りを使う右回りのコース。スタート後に直線が続き、コーナー２回でゴール前の直線は長くて急坂がある。直線部分の多さから差し有利に思えるんだけど、近３年の桜花賞１～３着馬を確認すると必ずしも差し有利ではなく、先行馬も好走している。昨年の桜花賞も先行馬が６人気２着と５人気３着で馬券になったね。
　
編　昨年はリバティアイランドが凄い脚で差してきましたが、たしかに２～３着は先行馬でした。

奥　昨年に勝ったのは断然の１人気馬だから、むしろ穴をあけやすいのは先行馬といえる。先行馬と、外回りを活かして差す重賞好走馬の組み合わせが狙い目となる。

編　なるほど。では、それを踏まえて現時点の注目馬を教えて下さい。

奥　２～３歳春に牝馬限定で行われる重賞は阪神で行われることが多いけど、最近はチューリップ賞やフィリーズＲより、２歳Ｇ１の阪神ＪＦの方が桜花賞に直結している。そこで、阪神ＪＦを５人気２着に激走したステレンボッシュを推奨する。

編　ステレンボッシュは、阪神ＪＦ２着から直行になりますね。

奥　阪神ＪＦを激走して桜花賞に直行するローテは成功例が多くて、昨年の勝ち馬や３年前の１～２着馬が桜花賞を激走した。

編　休養明け初戦から注意ということですね。

奥　そうだね。また、直結コースの東京芝1600ｍで赤松賞を勝ち上がったことも評価できる。直線が長くて広い東京芝コースの実績は、阪神外回りコースで高評価になるよ。

編　わかりました。次に２頭目の推奨馬を教えてください。

奥　桜花賞を好走しやすいローテとして、直結するレースの阪神ＪＦを善戦して、春にチューリップ賞を使って桜花賞に出走するパターンに注目。該当するスウィープフィートを推奨する。

編　スウィープフィートは、チューリップ賞を勝ちました。

奥　阪神ＪＦを７着だったが、阪神マイルのチューリップ賞を上がり最速の差し脚で勝って桜花賞に挑む。阪神ＪＦとエルフィンＳは若手女性騎手の騎乗で敗れたけど、武豊騎手に乗り替わって重賞制覇、もともと能力の高い馬が鞍上強化で能力を発揮できるようになったといえる。

編　今回も武豊騎手なので注目ですね。

奥　そうだね。同コースの重賞馬のため、前走に続いて好勝負を期待するよ。

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(用語解説)直結コースとは…今回のコースと同じような適性が求められるコースのこと。直結コースの好走実績がある馬は、今回のコースに対して適性が高いと判断できる。「直結式馬券術」は、コース適性の高い穴馬を推奨して高配当を狙う馬券術です。