夏は夜。
秋は夕暮れ。
冬はつとめて。
清少納言は枕草子の中で、四季の素晴らしさをこう表現した。私たちは4つの季節を巡り、命を紡いでいる。しかし、便利さと忙しさにかまけて、それを感じることを忘れてしまうことは多いのではないだろうか。季節を問わず、今、心地いいものを求めてしまうからだ。
衣服も寝具も食器も住まいも、季節に合わせることができるなら、もっと豊かな暮らしをすることができるのかもしれない。
まずはこんなお椀からはじめてみたい。「SHIKI Kawatsura (シキ カワツラ)」シリーズの「MARUWAN」だ。
日本で古くから「日用品」として親しまれてきた「漆器」。だが、漆塗といえば、高級なイメージがあるし、うまく手入れができるか……という不安もあり、なかなか迎え入れる勇気が出ない。つい、丈夫で1年中使える無難な器を選んでしまう。
しかし、漆器は自然の塗料、木地を使用していることから風合いも良く、人や環境にやさしい。また使うごとに艶や味わいが出るという特徴があり、軽くて丈夫なので長く使うこともできるため、「日々のうつわ」として非常に適しているという。
秋田県南端の湯沢市に位置し、昭和51年に国の伝統工芸品に指定された川連(かわつら)漆器。その数ある工房の中で、伝統的技術とデザインを融合させ工芸品に革新的変化を与えた、漆器工房「利山」の伝統工芸士・佐藤公さんと女性プランナーたちがコラボレーションしてできあがったのが「MARUWAN」だ。
佐藤さんは、国内のみならずイタリアで活躍するデザイナーともコラボレーションを行い、その作品は『ELLE DECOR』など海外のインテリア雑誌でも多数取り上げられ「ミラノサローネ」などヨーロッパを中心に海外で好評を得ているという。
外側は同色のソフトベージュで統一されているが、内側は春の生い茂る若草や草原、青葉をイメージしたオリーブ色の「MARUWAN 春」、夏のくっきりとした青空や海をイメージした青色の「MARUWAN 夏」、秋の色づく山々の紅葉をイメージした朱色の「MARUWAN 秋」、冬の寒さやほの暗さ、凛とした空気感をイメージした黒色の「MARUWAN 冬」とそれぞれ四季をイメージした色合いとなっている。
伝統的な漆器椀と違い、あえて底に設ける支えの台である「高台」を無くし、水がたまらず衛生的に使うことができる。
季節の炊き込みごはん、汁もの、おせんべい、フルーツ、アイスクリームやカフェオレなど、和にも洋にもマッチする器だ。
子どもも持つことができる大きさ。
お料理やおやつに季節を添えて。漆のうつわ「MARUWAN」で、さらにおいしくいただこう。
世界賞賛の伝統工芸品を日常使いへ。あたらしい漆器SHIKI Kawatsura [Makuake]
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