北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
【目次】
□クロスレビュー「必食の一杯」
■連載コラム(第19回)
『ラーメンの憂鬱』〜ファッションから入るラーメン屋(山路力也)
『教養としてのラーメン』〜福岡県のご当地ラーメン(山本剛志)
□告知スケジュール
■編集後記
■巻頭コラム
「ミシュラン狂想曲」山本剛志
4日に発売された「ミシュランガイド東京2016」では、巣鴨の「Japanese Soba Noodles 蔦」が一つ星になり、大きな話題を呼んだ。山路さんも『ミシュランでラーメン店が「星」を獲った理由』を公開しているが、他にもネット検索すると100件近くのニュース記事が見つかった。
ラーメン店は、昨年「ビブグルマン」に22軒が初登場し、「ラーマガ43号」の巻頭コラムでも、その意義についてコラムを掲載した。今年はそこに6軒が追加されている。昨年の話題は22軒の中の数軒が話題になっていたが、今年は一つ星になった「蔦」の話題に集中。そのニュース価値も分かるのだが、今年ビブグルマン入りしたお店がもう少し話題になってもよかっと考えられる。担担麺も人気の「鳴龍」や、味噌ラーメン専門店の「花道」など、これまで「清湯醤油系」偏重と思われてきたビブグルマンに変化があった事も、もっと報じられてもよかった。また、「蔦」のネクストブランド「蔦の葉」が掲載され、「1店主1軒」とは限らない事も分かった。
ニュースが1軒に集中した事が原因なのか、「蔦」の行列は更に伸び、4時間待ちの状態に。行列が隣接する業者とのトラブルになっている店側は整理券制度を導入したが、今度は整理券をもらっても来ない人が出た為、整理券を預り金1000円と交換する仕組みに変更した。大西店主は元々整理券制度に対しては否定的だったが、背に腹は代えられない選択ということになった。開始後1週間が過ぎたが、現在でも開店前の10時前後には整理券の配布が終了している。この状況が続くのであれば、行列が問題にならない場所への移転も検討しているとの事。トラブルを避ける為には致し方ない選択かもしれない。
昨年と今年、ラーメン店を掲載することが大きな話題を呼んだ事は、ミシュランにとっても「おいしい」状況だったと思う。もちろん掲載されている店はそれぞれに素晴らしいポイントがあるが、ラーメンはそれだけというわけではない。ミシュランに振り回されず、自分が美味しいと思うラーメン店を見つけていただければ、と思いながら、ラーメン情報を紹介していきたいと考えている私です。
□クロスレビュー「必食の一杯」
一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。札幌平岸の人気店、men-eiji HIRAGISHI BASEの看板メニュー「魚介豚骨 醤油」を山路と山本の二人が食べて、語ります。
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