北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
【目次】
□クロスレビュー「必食の一杯」
■ラーメン活動月報(10月)
□告知スケジュール
■編集後記
■巻頭コラム
『女性が作るラーメン店』山本剛志
近年、女性が店主や店長を勤めるラーメン店が話題になっている。メディアで特集が組まれたり、東京ラーメンショーの第一幕でも、「桃の木」「チラナイサクラ」「麺匠さくら咲く」などの店長やスタッフが集結した「WOMANコラボ」が行われた。しかし、ラーメン店への女性進出は新しい減少というわけではない。
古いところでは、鹿児島ラーメンの老舗「のぼる屋(閉店)」や、和歌山ラーメンブームのきっかけになった「井出商店」の創業者は女性。「牛乳屋食堂@会津若松市」の厨房では、女性達が集ってラーメンやカツ丼を作っている。「十八番@能代」は、創業者の娘さんが後を継いだ。地方だけではなく、開店から25周年を迎えた「一福@初台」や、「雷文@町田」など、都内でも女性が作った名店が存在感を出している。
終戦直後には戦争に取られた家主に代わり、一家を支える為の商売としてラーメンを始めた女性が多かった。その後「飲食業は男性の仕事」というイメージが作られた面もあるが、そんな中でもラーメン店を始める女性が少なくなかった。新店でも、もっと女性が主役を務めるラーメン店が増えれば、ラーメンの作り手、食べ手の幅を広げる事に繋がる事は確実だと思う。
男性か女性かという分け方でなく、ラーメン店の働き手に男性も女性も普通にいるという社会が、一番健全だと思える。女性の活躍を特別視しなくてもよい社会が来る事を望みたい。
□クロスレビュー「必食の一杯」
一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は札幌中の島の新進店「麺処まるは BEYOND」の「中華そば醤油」を山路と山本が食べて、語ります。
「中華そば 醤油」750円