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北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
「ラーマガ」THE RAMEN MAGAZINE
#149

・北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
・2017年11月20日発行(月3回)11月第2号(通刊 第150号)

【目次】

■巻頭コラム
 『ラーメンという言葉の響き』(山路力也)

□クロスレビュー『必食の一杯』
  Tombo@吉祥寺「醤油の旨味ソバ」

■ラーメン実食レビュー
【北島秀一】
  支那そばや 鶴ヶ峰店@鶴ヶ峰「醤油らーめん」

【山路力也】
  若月@新宿(閉店)「ラーメン」
  横浜家系ラーメン武虎家 尾山台店@尾山台「ラーメン並」
  BLUE SKY 7番ゲートスナック@羽田空港第1ターミナル「春木屋監修 中華そば」
  13湯麺@元山「炒葱麺」
  一風堂 たまプラーザ店@たまプラーザ「白丸元味」
  日清亭 本店@箱根湯本「ラーメン」
  まんかい 福岡空港店@福岡空港「純とん」

【山本剛志】
  心や@幡ヶ谷「背脂煮干そば」
  馬子禄@神保町「蘭州牛肉面三角麺」
  嘉饌@西八王子「煮干鰮豚骨らーめん」
  飯田商店@湯河原「つけ麺」
  ラーメン豚極有@市川「小ラーメン」
  Do・Ni・Bo@山形市「煮干しょうゆ」
  五福星@泉中央「朝ラー」

□拉麺人インタビュー 
 佐々木昭一<天国屋 店主>②
 『こうなったら、僕の思う方向に完全に変えちゃおう』(聞き手:山本剛志)

■侃々諤々!
 『カスタマイズの是非について』

□告知/スケジュール

■編集後記


■巻頭コラム
『ラーメンという言葉の響き』山路力也

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 「ラーメン」という言葉の響きが好きだ。ラーメン、らーめん、らぁ麺、拉麺…。その表記はさまざまだが、音としての「らーめん」という言葉は発しても聞いても心地よい。もちろんこの言葉を聞いてお腹が空くのはパブロフの犬と同じく条件反射でしかないのだが、私の中では同じ麺類の「そば」「うどん」「パスタ」よりも遥かにお腹に響く。美味しさを感じる。食べたくなる。

 その理由のひとつに濁音や半濁音が含まれないことがあるのではないかと思っている。濁音や半濁音の破裂音がなく、最後が「ん」で終わるのも良い。最初から最後まで柔らかい。あれだけ古くからあって慣れ親しんでいる「カップヌードル」ですら、私的には食欲を喚起する言葉ではない。「カップヌードル食べる?」と聞かれるよりも「カップラーメン食べる?」と言われた方がまだ食べたくなる。

 表記に関しては個人的には「ラーメン」が好きだ。これはもう90年代終わり頃にラーメンの洗礼を受けた人間の刷り込み以外の理由はないと思う。らーめんよりもらぁ麺よりも、ラーメンという文字の方が訴求力がある。確かにらーめんやらぁ麺には優しい感じがあるが、それは今の上品なラーメンのイメージにはピッタリだが、私のハマった頃のラーメンはやや荒々しいものだった。拉麺という表記に関してはイメージすら沸かない。

 そんなお前がやっているサイトは「千葉拉麺通信」ではないか、という突っ込みが聞こえて来そうだが、これには理由がある。実は適当に考えているようでかなり練ってネーミングしたサイトタイトルで、他のラーメンサイトとの差別化を考えてすべて漢字にしたかったこと、また私がラーメンにハマったきっかけになった桂花ラーメンのメニュー表記が拉麺であることから、桂花に対してリスペクトの意味を込めているのだ。

 「ラーメン◯◯」という店名でありながら、メニューを見ると「らーめん」と書いてあると心底がっかりする。ましてや「ラーメン◯◯」でありながら「中華そば」だったりすると暴れたくなる。どんな表記や呼び方でも構わないが、店の中でくらいは統一しておいて欲しいというのは我が儘なのだろうか。今から数十年前、京都の新福菜館に初めて行った時のことだが、店のメニュー表記にならって「中華そばとヤキメシを下さい」と言ったところ「はい、ラーメンとチャーハン!」と言われた時には気絶しそうになった。


□クロスレビュー『必食の一杯』

 一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は9月にオープンした話題の新店「Tombo」の 「醤油の旨味ソバ」を、山路と山本が食べて、語ります。

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Tombo@吉祥寺
「醤油の旨味ソバ」780円