日銀によるよもやのマイナス金利政策発動で日経平均は一気に16000円割れとなり、為替が一気に1ドル=110円台にまで急騰すると更に15000円割 れに至るまで暴落するという悪夢のような最悪のシナリオが現実の世界となってしまい、バーゲンハンターがそろそろ登場しても良さそうな相場展開になって参 りました。


 暫定的ながら先週末の日経平均の安値14865.77円は2016年の底値になりそうな期待を抱かせます。

 PBR1倍割れ寸前となり配当利回りは2%を超える水準となってきましたので投資家にとっては格好の投資チャンスが生まれていると見ても良いかと思われます。


 銘柄分散、時間分散で個別銘柄のポートフォリオ運用をされている皆さんにとっては現金から株に多少比重を高めるチャンスが生まれているのかも知れません。


 PERは収益とのいたちごっこなので収益も低下してしまえば株価が下がっても一気には低下しませんが、東証1部の平均PER13.69倍は安値圏という印象です。
 全体の指数にとっては東芝などの途方もない個別銘柄のイレギュラーな7100億円もの巨額赤字による影響が攪乱要因ですが、この影響を除けば実質的にはPERはもっと低い状況です。


 ここで言われる議論は円高の進展で輸出企業にとってはネガティブな環境に陥っている一方で、円高メリットを享受する内需企業の収益向上が今後の期待材料となる可能性がある点です。
 マイナス金利でお金が向かう先は一体どこなのか、今まで経験したことのない世界に皆さんも私も足を踏み入れてしまったので、方向が見えなくなったということで買い手控えの中で一気に値崩れを起こしてしまった。よもやの出来事が起きてしまったということかと思います。

 これは年初に考えられた最悪のシナリオなのかも知れません。


 株価は基本的には先高観があっての買いと先安観があっての売りがぶつかり合って形成されますが、まさに先安観が市場を席捲してしまった状況の日本の株式市場となっています。

 ざっくりと言えば2012年末からのアベノミクス相場は3年を経て日経平均がおよそ7000円から21000円まで3倍になったという成果を生み出しました。その後の調整で日経平均が14000円程度までの水準に下落しても不思議ではない訳です。
 このため、現状はほぼその水準に近づきつつあるということかといます。

 しかしながら株価の短期急落によって投資家の不満が募ってきたことは事実です。


 先高観がなく先安観が漂う株式市場に一般投資家は嫌気が差し、できれば早く逃げ出してしまいたいと密かに思い始めたのではないかと懸念されます。


 とは言え、いつまでも下げ続ける株はありませんし、個別に見ていくと決して悲観視する必要のない銘柄が数多くある点に気が付いて頂けるはずです。


 リスクオフで換金売り相場が行きついてこそ相場は底を打ちます。
 投資家は固唾を飲んで、底打ち形成のタイミングを待っているように思われます。

 マイナス金利政策がもたらした黒田マイナス金利ショック相場が行き着く先に待つのが明るい未来であることを皆さんとともに心より祈願したいと思います。


(炎)


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