有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を再編集して毎週掲載いたします。自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


=「米国のQE3が行なわれない可能性も高く、9月も今まで以上に厳しい投資環境が続きそうです。」=
  (有料メルマガ第192回・2012/9/4配信号)

※注 2012年9月現在の内容ですので留意下さい。


【前略】

 こんなことを書きました。リーマンショックや今回のギリシャ発ユーロ崩壊危機などで株式市場が大きく下落したときや、投資環境の著しく悪化したときには、「休むも相場」ということの根拠として、遠泳のことを思います。

【中略】

 株式投資というのは、半年とか1年程度の期間で考えると、基本的に緊急事態にいかに対処するかで決着がつく(=成果が決まる)ものだと考えています。自 分が想定しなかった相場環境とか、ミスター・マーケット(=市場=他の投資家の行動)の動きとか、今回のような緊急事態にいかに対処するかで勝負の決着 (=一時的な短期の投資の成果、利益)がつくものだと考えています。

 しかし、自分の経済的実力を超えた株式投資をしていると、突発事故が起こったときに、選択肢が不毛なものしか残っていないようなところに追い込まれる可能性が高くなります。

 落石があっても、きちんと安全な場所で急停止できるような注意力を養って、危険なときは最初からスピードを落としておくことが重要なことだと考えています。

 普段から、このような不毛な選択に直面しなくても済むように、リスクの管理を行っていくこと(→自分の投資ルールを決めて、きちんと守っていくことなど)で、このような不毛な決断を迫られるような最悪な事態に追い込まれることを避けることが可能になります。

 株式投資でいうところのリスク管理というのは、「不毛な決断を迫られるような状況に追い込まれる可能性を普段から検討していて、そのリスクを事前に回避 する」ということです。最初に書いたように「休むも相場」ということでドライブを休止する。嵐の襲ってきたときはドライブをしない。ドライブをするにして もスピードを落として走る。このような決断をすることが大事です。

 しかし、基本的に中長期投資で株式投資に投資すると決めている。株式投資をすると決めている資金は、常に株式市場に留めたいと考えている、私のような投資家は、どのようなことがスピードを落とした状態になるのでしょうか。
 普段から、そんなことをよく考えます。私が考えついたのは投資家から忘れ去られているような状態で、安値に放置されている低PERかつ低PBRかつ高自 己資本比率かつ高配当という4つの黄金条件。この4つの条件に、なるべく多く当てはまる企業で、経常利益が前期比増益になる企業に対する投資を増やしてお く。そんなことがスピードを落とすということになるのではないかと数年前から考えるようになりました。

【中略】

 割安すぎる銘柄は、株価が上がりにくいわけですから、資産の増加スピードは落ちることになるでしょう。こんな銘柄でも株価が下がってしまうかもしれませ ん。このような銘柄でも、投資環境の悪化で耐えられなくなって、投げてくる投資家はいます。でもPBRが0.25倍程度になって、経常利益を過去4期も5 期もきちんと出し続けて、安定的に配当を出しているような企業には、いずれ目をつけて投資してくる投資家が必ず現れてくると考えています。どのような大暴 落の後でも、資産背景が良く、安定した利益をだす力(=収益力)を持ち、きちんと配当を出してくれる企業の株価は、見直されて上がることが多かったからで す。

【中略】

 もちろん低PER、低PBR、高自己資本比率、高配当という4つの条件を2つも、3つも、4つも兼ね備えて持っているような企業で、前期比二桁増益を発 表した企業に投資していても、紋切り型の投資の志向(⇔新株発行は「売り」、立会い外分売は「売り」、というような投資行動)が強い一部の投資家の合理的 でない投資行動によって、株価は大きく下がったりしてしまいます。でも最近のコラムで書いてきたように、このような状態は投資する価値の高い企業の株をよ り安く買うためのチャンスの時でもあると感じています。

 5%近くの配当利回りのある銘柄の株価の動きを見ていても、数日(⇔極端な例だと1日)で年間の配当額以上に株価が下落してしまう銘柄も、けっこう良く見かけます。

 しかし企業自体に価値があるので、投資環境が普通に戻れば、株価が資産価値から考えて適正なレベルまで回復する可能性は高いことを信じているので、ポジションを維持できています。

【中略】

 考えようによっては、株価の大きな下落は、より光り輝く有望な企業に資金をシフトするチャンスのときでもあるのだと考えて、この苦境を乗り切ろうと考えて企業の分析を続けています。


【後略】


経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎


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 本日配信の有料メルマガでは、3ケタの歴史を持ち、国内シェアが60%で産業になくてはならない製品群を持ち、順調に成長している新規事業群があり、時 価総額の倍以上の不動産を所有し、低PER低PBRで、4年連続増配している株主優待企業を、研究銘柄として掲載しています。

 また、コラムでは、「投資家にとって『欲望』はアクセル、『恐怖』はブレーキの役割を果たす。恐怖心を持たない投資家はブレーキの効かない自動車のよう なもので、危なくて事故を起こす可能性が高い。恐怖心を持つということは投資家にとって必要不可欠な資質であり、今回のような乱高下相場では特に役に立つ ものである。」と題し、乱高下相場で必要な考え方と、事前準備等について言及しています

 さらに、ここでの取るべき投資戦略と、その考えに沿って4銘柄を取り上げています。加えて、決算発表後に上昇した銘柄、配当利回りが良好な銘柄、それぞれ1社ずつを挙げております。

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